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甘い罠 9
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「……ッ……待てっ……て…んんッ…!」
ちょっとだけ…なんて、なんの意味もないことなんて明らだった。
この年になれば、快楽がどれ程のものか……身をもって知り尽くしている。
だから、やりだしたら途中で止めるなんて出来るわけがないって分かってたはずなのに………
「……先生、もっと……口開けて…ください…」
そんな大人の事情をこいつは知ってか知らずか、ずかずかと俺の領域に踏み込んでくる。
そしてまた俺の舌を軽く噛みながら、ちょっと屈んでは角度を変え、貪るようにキスを落とし続ける。
「……ほし…か、わ…ッ…んんッ…」
いくら待てと言っても止まらない唇。
名前を呼びながらも背徳感に支配され、
そして、身体中の熱は段々と上昇していった。
こいつ……キス上手すぎだろ。
みすみす認めたくないが、認めざるおえないくらい俺は……全身から力が抜けるくらいの快感に支配され、いつしか俺の下半身がうっすら反応しかけていることに気付く。
身体を窓際に押し付けらながらも必死に誤魔化そうとしても後の祭。
「……んッ…あッ…」
一際強く舌を吸われ、一旦唇が離れると、すぐに首筋に唇が移動して、
「………僕のキスで感じちゃいました?」
そう、耳元で囁きながら俺の下半身に手を伸ばし、クスリと小さく笑い飛ばした。
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