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甘い罠 24
「最悪だ……」
結局、俺はあれからまたイかされた。
約束通り挿入はしなかった。
ただ、後ろから強く抱きしめられ俺のモノをその手で握られただけなのに、身体はその度に熱を持って……気付けば同じ様に欲を吐き出してしまった。
「そんなこと言わないでくださいよ…なんか、いけないことしてしまったみたいじゃないですか。」
大いにイケナイことだろっ!
こいつは真面目なくせにどっかズレてる気がしてならない。
「おまえさ……ここ何処だかわかってんの?」
「何回も言わせないでください、化学室です。そこで僕は先生を抱いた。分かってますよ。」
乱れた服を直し終えた星川が、俺のねじ曲がったネクタイに手を伸ばし淡々と答える。
「………そ、うじゃなくてっ…」
「じゃあ、なんですか?」
慣れた手つきでいつの間にかネクタイはきっちりと整えられ、次は俺の髪へと手が伸びる。
「そこまでしなくていいって。」
触れられる寸前で、俺はその手を思わず振り払ってしまった。
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