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苦い過去 26

室内に響くシャワーの水音と二人の息遣い。 反響していつも以上に厭らしく響くその声に少なからず興奮してしまって、 「……んんッ…あッ…はッ…」 時々口の中に入ってくるシャワーのお湯にむせながらも、気付いたら俺は自分から舌を絡ませ喘いでしまっていた。 それはまるで……どこにでもいる恋人同士のような、そんな自然な行為。 「……先生、今日はどうしたんですか?」 「……ッ…んあ?…別に…おまえ…こそ…んッ…」 何でこんな激しいんだ?と言いたいとこだが、まぁ…こんなにキスが激しいのもさっきまでの苛立ちの理由もきっと原因は洵也なんだろうけど、正直今はそんなことどうだってよかった。 肌に滑り落ちるシャワーのお湯さえ気持ちよくて、息苦しさの中に潜む快感は、次第に俺の身体を熱くさせていく……そして、 「……ッ……ほし…か…わ…ああッ…ちょっ!」 俺の唇からその舌が離れていくと星川は俺の視界から外れた。するとそのまましゃがみ込み、こともあろうことかすでにガチガチに形を変えた俺のをこいつは喉の奥いっぱいにくわえ込みやがった。 「……はッ…ん……」 「……ッ…せんせいの…今日…すごい…硬い…」 「くわえた…まま、…んッ…あッ…しゃべ、んな…」 「だって……もう、」 今日はなんだって言うんだ。 いつもより格段に早く訪れた吐精感に俺は少し戸惑いつつも、無意識に揺らしてしまっている腰を止められずにいた。

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