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蒼い純情 5
「あーあったあった。あそこ空いてるな。」
一ヶ所だけ空きがあった駐車スペースへ車を停める。
「夏でもねーのになんでこんないっぱいなんだよな。」
「多分、サーフィンとかじゃないですか?冬でも行きますもんね。」
「なるほどな。俺はインドア派だからマリンスポーツなんか全く興味ねーや。」
「確かに、小太郎さんてスポーツとか苦手ぽいですよね。」
「うるせーな。星川はどうなんだよ。」
「僕は普通ですよ。どっちかと言うと、小太郎さんと一緒でインドア派なので得意ではないです。」
ふーんと返事をしながら、確かに星川がアウトドア派てのも、らしくないなと考える。
なのに海を好む理由て何なんだ?
「おまえさ、インドア派のくせに、海…なんで好きなんだ?」
だから何気なく聞いてみたけど、
「あとで教えます。さっ、行きましょう。」
と、何故か教えてくれなかった。
もったいぶりやがって。どうせ大した理由なんてねーんだろうけど。
「ま、いいけど。ほら、行くぞ。」
「あの…小太郎さん…」
「…………ん?」
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