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Last Lesson 年下の彼 1

人はどうして同じ過ちを繰り返してしまうのだろうか……… 分かっているのに好きになってしまう 分かっているのに…… 俺は──── ~Last Lesson~ 『年下の彼』 ** 「……すいません、寝てました?」 「いや、まだ。あのさ、別に明日学校で渡すからわざわざ来なくても…それにさ、」 「先生にそんな、申し訳ないので。迷惑じゃなかったら…取りに行きたいんですけど、行っていいですか?」 「申し訳ないって…別にペンケースくらいなんてことないだろ。だからこの前言ったのに…って、今から来んの?!」 「……どうしても急に明日使いたくて…お願いします。」 「………しかしさ、無闇に未成年を深夜に出歩かせるわけに行かないんだよ……俺、一応教師だから…」 「それは……分かってます………」 「………………な、らさ………」 「…………………で、す…よね……わがまま言って……すいま……」 「………はぁ……わかったよ。たくっ、しょうがないな……今回だけだぞ。」 俺は、馬鹿か? 真っ暗な携帯電話の画面に向かって一人呟く。 洵也が帰ってすぐに携帯電話が鳴って、今度は星川がうちにくると言い出した。 この前泊まりに来た時、忘れてたいったままのペンケース。 それを今から取りにくるとか…… 忘れていたことに気づき、学校で渡そうと言った時も、ペンなら替えもあるから後で大丈夫って言ってたくせに。 なんで今なんだ… なんで今からなんだ… さっき知らない女と居たくせに、 なんで…………

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