｢あの、さ……ちょっと聞いていい？｣ ｢なんですか。｣ ｢……あの……なんで怒ってんの？｣ ｢何で？そんなの…知りませんよ、自分で考えたらいいじゃないですか｣ え…っと…… マジでわかんないんだけど…… ｢………あの…全然分かんない。｣ そしてまた深いため息が聞こえた。 ｢先生が何を考えてるのかわからないんですよ。｣ ｢は？｣ ｢どうして、桐谷先輩のこと好きなのに一緒に行かなかったんですか？どうして、僕を……呼び出したりしたんですか……意味が分からない……です……｣ 意味が分からない……… 今まで聞いたことないくらいの、か細いその声に罪悪感が増す。 意味が分からないと言われても当然だよな。 散々フラフラした態度をとってたんだ。 ｢ごめん。｣ ｢謝らないでください。僕も悪かったんです。セフレでもいいからとか困らせたんで……｣ ｢星川は悪くねーよ！俺がはっきりしないのが悪いんだ。だから……｣ だから、寝ないで考えたんだ。