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年下の彼 12

馬鹿…だよ、 わかってる。 わかってるんだよ、一番厄介なモノに手を伸ばしてるって。 でも、しょうがないんだよ。 だって……… 俺は──── * 『俺は洵也と一緒には行けない』 『は?だって、ついてきてくれるから此処に来てくれたんだろ?俺のことまだ好きなんだろ?』 『………好き…だよ。』 『じゃあ、なんで!』 『好きだけど…………あの頃みたいな感情とはちょっと違うんだよ。 あの時みたいに、周りが見えなくなるような感情では…。 だけど…あいつといると色んな感情が湧き出てきて…自分が自分じゃないみたいで……』 『あいつ……?あのメガネの優等生のこと、か……』 『……立場を考えれば洵也の時と一緒で間違ってるって分かってる。だけど…………どうしようもないんだ…どうしても……』 『あいつなんかより、俺の方が小太郎を愛してる!俺とこのまま行こうぜ、絶対幸せにするから、だからっ!』 『あいつが……とかじゃないんだ。俺があいつを必要としてる。俺が星川と一緒にいたいんだ、どうしようもなく胸が苦しくなるくらい好きで……好きで……だから、ごめん……一緒には……行けない』

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