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第137話 本気はヤバいです
リューガくんのお家のお風呂は母屋に一つ、道場にもう一つ。
道場わきのお風呂は、門下生が皆で入れるようにっておっきいサイズ。ひしめき合いながらなら10人でも入れちゃうらしい。
しかも、お風呂のお湯は温泉なんだって。そう言えば都区内って、結構どこ掘っても温泉が出るって言われてるっけ。
だからって個人宅に温泉が…なんて初めて聞いたけど。
そんな訳で、リューガくんが「広い方がぜってー気持ちいーから皆で入ろーぜ!」って誘ってくれた。
…んだけど、斗織はどうやらあまり乗り気じゃないみたい。
俺は皆でお風呂、楽しそうって思うんだけどな……。
「別にいーだろ、入れんだから皆で入りゃあ。纏めて終わらせりゃあ遊ぶ時間も増えっし」
リューガくんが面倒臭そうに答えると、斗織は眉を顰めて渋い顔。
「お前や級長は別にいいけど、中山がヤラシー目で遼のこと見んだろーが」
「見ねーよっ!」
「………」
斗織……、流石に今のは、引いた。
「そんなわけ無いだろ、斗織。中山に謝りなさい。りぅがくん、俺、皆でおっきいお風呂って修学旅行以来。楽しみ~」
「おう、俺も大勢で入んの久し振りっ! 俺、リョーちんの背中流してやるよ」
「じゃあ俺もりぅがくんの背中流すね」
「お前は俺の背中流しゃいーだろが。俺が洗ってやるから」
「個人的に受け同士の絡みは好きなんですが…。羽崎君がそれでは仕方ない。大豆田君の小さな背中は僕が洗ってあげましょう」
「小っせーとか言うな!」
リューガくんと引き離された。
級長は級長で変なこと言ってるし…。
「いいもん、自分で洗うから。斗織、ぜったいエッチな触り方してくるもん。俺、困るから、斗織も自分で洗ってね」
着替えを手にして立ち上がると、斗織も風呂敷包みを片手に後をついてくる。
「おい、中山。一緒に入ってやってもいいけど、遼のちん○見んじゃねェぞ。あと乳ら辺も」
「見ねーしっ!」
……ほんと、斗織は中山に失礼だよなぁ。
「それより羽崎、お前その完勃ちのまま風呂入るつもりじゃないよな…?」
「はっ、こんなんじゃまだ半勃ちにもなってねェし、すぐに収まんだろ。な、遼?」
「う、…はい……、斗織の本気はヤバいです…」
「知んねーよ!もう、なんだよお前らは!!」
いい加減イチャイチャしすぎたのか、中山に怒られた。
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