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第140話 男の煽り方

わざと口を少し開くと、誘われるように舌がねじ込まれた。 舌を絡ませてそれに応える。 少し積極的すぎるかな…? 斗織はどっちが好きなんだろう。 いっぱい甘えちゃうのと、恥じらうのと…… 1人で考えてみるけど俺には分かんなくて。 ……どっちでも、いいか。 気持よくて、ワケ分かんなくなってきた……… 唇が開放されて、冷たい空気が一気に入り込んでくる。 けほっと一つ咳き込むと、斗織が背中を擦ってくれる。 「苦しかったか?」 「ううん、へーき。きもちい…」 「だろうな」 お尻をムニムニって揉まれる。 ……てか、ううん? だろうな、ってどう言うこと? 俺の心の声が聞こえたんだろうか。 斗織は俺の両腰を掴むと、くるりと身体を回転させた。 俺の上に跨ると、熱を持ったソコを俺の中心に擦りつけてくる。 「んっ…、あぁん……それ、きもちいぃ…」 「お前、キスしながらおんなじことしてただろーが」 気付いてなかったのか?って、笑われる。 俺、無意識に斗織に擦り付けちゃってたんだ……。 「ヤラシー奴」 「う……、斗織のせいだもん」 せめても、と言い返すと、益々強く擦り付けられる。 「ぁっ、やぁ…っ」 斗織のせいで、どんどんソコは膨らんできちゃう。 だから、ダメだって言ってるのに。 俺、斗織に触られたトコぜんぶ気持ちよくなっちゃうんだから、ヘタに刺激しちゃダメなのに。 「遼、どうする?」 耳をクチュクチュと舐めながら、吐息交じりに訊いてくる。 ……もぉーっ!なんで斗織はそんなに色気があるんだよ~っ!! もしどうもしないって答えたら、このズクンズクン来てる下半身、持て余してどうにかなっちゃう。 自分だって、さっきより全然硬くしてるくせにさ。 俺が色っぽく誘えなくても、斗織……してくれるよね? 俺、男の煽り方とか、全然わかんないけど。 せめて、可愛くおねだりできてたらいいなって、少し舌を差し出して斗織の唇をペロッと舐める。 それから、吸い付くみたいにチュッてして。 「斗織…、俺、きもちよくなりたいから、…エッチなこと、して」 「っ…………、口、塞いどけよ」 ハッと息を呑む声。 俺は斗織に言われたとおり、両手で口を覆う。 あっという間に、パジャマが下着ごと脱がされていた。

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