141 / 418
第141話 中山の憂鬱1
【中山Side】
眠れねえ……。
好きな子と一つ部屋で、……いや、確かに端と端で間に3人も挟まれてりゃ、もう近くでって言い方も変かもしんないけど、でもやっぱり好きな子が同じ部屋で寝てると思うとさ、なかなか寝付けねーじゃん?
いや、柴藤のことは諦めたし、今はただの友達だけどさ。
んでも、あいつメッチャクチャ可愛いんだってば!
あーっ、羽崎が憎い!!
そんなことを思いながら、俺はしかし大人しく眠れぬ夜を過ごしていたわけだ。
「眠れねェのか?」
羽崎の声が聞こえてきた。
相手は、…まあ、柴藤だろう。
なんかコソコソ2人で話してる。
まあ、さ、夜中で俺らが寝てると思ってんだろうし、起こしちゃいけないって小声になんのも分かるけど…。
付き合ってる2人が囁きあってるとか、エロい方にしか思考が働かなくなんだけど…!!
このままじゃ、妄想だけでおかしくなる。
「お前らも眠れねーの?なら一緒に起きてようぜ」
そう誘ってみるか、と頭の中でシミュレーションして、いざ───
「ぁっ、やぁ…っ」
─────っ!?
起き上がろうとした身体が、石のように固まった。
喘ぎ声……だよな、コレって…。
始まった!?まさか、他にも人が居るってのに、おっ始めやがったのかアイツら?!
お、オイッ!ここに!起きてる奴もいますよ、ここにっ!!
「斗織…、俺、きもちよくなりたいから、…エッチなこと、して」
好きな子が、エロい声出してエロいおねだりをしているーーーっ!!!
「口、塞いどけよ」
一瞬で昂った俺の下半身をあざ笑うかのように、冷静な声で応える羽崎。
なんだ、あいつは!?ち〇こ付いてんのか!?
むしろ口はそのまま、エロい声を思う存分聴かせてください!
しかしそんな願いが聞き入れられるハズもなく、一番離れた場所の俺には、柴藤のくぐもった喘ぎ声がうっすら届くのみ。
……い、いや。段々声が上がってきた。
「…あっ、あんっ…、あぁん、そこばっかり、だめぇ」
そこって何処だ!?柴藤ーーっ!!
「やぁんっ、そこくすぐったいよぉ。……ね、とおるぅ、…おっぱいも…舐めて?」
おっぱい───! おっぱい頂きました~っ!柴藤、ありがとう!!
時折羽崎の声も聞こえてくる気もするけど、そこはシャットアウトで柴藤の声だけを愉しむ。
い、…いや、これ、フツーにアレだし。
健全な男子高生が、エロ動画観て抜いてるようなもんだし。
つか、なに無意識に扱いてんの俺!?
マジで、これから柴藤がオカズになっちゃうじゃん!
「ゃっ、…らめっ、しょこっ、ぐりぐり、やぁん…っ」
柴藤が普段よりも更に舌っ足らずに───!
「はっ…やぁ…、あっ、れちゃぅ、とーゅ、おっぱいでイッちゃっ」
おっぱいでイクのか!?おっぱいだけでイッちゃうのか!?
「遼、声デケェよ…。これ咥えとけ」
「ぁあん、とーゅのゆび……ん、ペロ…ちゅる、ちゅぶ、ちゅぅっ……はぅん、おいひぃ」
「ほら、口ん中かき混ぜといてやるから。…中も気持ちいいんだろ?お前は」
「ん……ひもひぃぃ…もっと舐めゅぅ」
「目ェトロンとさせやがって…。エロいツラ」
指舐めてエロいツラって……!?
見てえ!! 羽崎、写メ!それ、撮って送れ!!
「…遼」
「んっ、んん~~っ」
「そのまま、乳首だけでイッちまえ」
「っんんーーッ」
ともだちにシェアしよう!