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第143話 中山の憂鬱3
【中山Side】
俺が混乱している最中も、柴藤の艶やかな声は止まらない。
ジュブジュブって聞こえるからさ、確かに指より太いので口塞いでんのかもしんないけどさ、はっきり言って、漏れてるからね!
ペチャペチャ、ジュブジュブ、ズブズブに、あんあんってのが合奏みたいになってんからな!
これで、パンパンまで加わったら、パンパン=ドラム、ペチャペチャ=ギター、ジュブジュブ=キーボード、ズブズブ=ベース、アンアン=ボーカルで、5人制バンド……ってやかましーわ!!
……って、ズブズブって…さぁ……
俺、柴藤好きだって気付いたときに、一応なんかあるかも?って期待して調べてみたから知ってんだけどさ、………指?指か?……なんか、入ってるよな、柴藤の………
や、そういやさっき羽崎の奴、「ケツ向けて跨れ」って……………
入ってる───!!
指か舌か、とにかく羽崎のなんかが柴藤の中に入ってる─────!!!
「あぁ、ん…、そんなにおっきくしちゃ、だめぇ…。もっ、口に入らないよぉ」
「なら、手で扱いてイカせてみろよ」
「ん~ん、やぁっ、挿入れてぇ」
「ばーか。挿入れたらお前、もっと声抑えらんねェだろが」
「じゃあなんで解したの?俺のお口、斗織が欲しくてヒクヒクしてるよぉっ」
「美味そうなもん、目の前に見せつけてくっからだろ」
「斗織がお尻向けろって言ったんじゃないかぁっ」
羽崎の馬鹿野郎!!
この状態で本番無しって、お前非童貞か!?
って、そりゃ間違いなく非童貞だよな…。あんなエロい紫藤と付き合ってる訳だし、その前にも何人もカノジョがいて……
にしても!アイツ理性あり過ぎだろ!!
俺なんか、
「中山のおっきいの、俺の下のお口にちょーだい?」なんて言われた日には、その場で獣と化す!
お前もそうだよな、な?嵯峨野!
ふと意識を目の前に戻せば、視線の先で「んっ」と僅かな声を上げた大豆田が眠ったまま眉を顰めた。
…ん……?眠ってる…よなあ?
布団に目を落とすと、なにやらもぞもぞと動いてる。
ん?嵯峨野か?
丁度、胸ん辺りと腹の下辺り。
………乳首とち〇こ………??
「───さがっ!?」
口を塞がれる。
手が出た瞬間、布団がふわっと捲れた。
…いや、……これ、俺が見てもいいものだったのか?
大豆田のパジャマのボタンは全開で、更にズボンの中には嵯峨野の左手が這入り込んでる。
月明りで光が薄いから色は確認できないけど、体に見合った小さな乳首が片っぽだけ、ぷくっと腫れ上がってる。
「…お、おい、それ……」
向こうには聞こえないよう、小声で話しかける。
「寝てる相手に、…強姦じゃね?」
「違いますよ。処女は奪わないつもりなので、ただの悪戯です」
嵯峨野も小声で返してくる。
「いやいやいや…」
「でも、君も柴藤君で抜いていたでしょう?」
「──っ!」
「可愛いですよね、受けの子は」
言ってることはよく分からないが、柴藤で抜いてたことはバレバレだったらしい……。
つかコイツ、紳士の皮被った変態か!!
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