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第208話 初めての…

クチュ、クチュ……、バスルームに濡れた音が響く。 「あっ、んぅ…、ひぅっ、もぉ…やあぁっ」 もう3本入ってるって、さっき教えてくれた。 イイトコばっかり擦られて、かき混ぜられて、もう声が止まらない。 乳首も指先でクニクニされて、重なる刺激に体がビクンビクンと跳ね上がる。 「解してるだけなのに、なんでそんなエロい顔してんだよ」 フッと吹き出した息が高まる熱にかかると、頭の中がチカチカとした。 「ぁっ、らめっ、もっ…」 限界が近いことを告げれば、 「後でな」 胸を弄くり倒していた手で、根元を強く握られた。 「あっ…、やっ、やーぁっ!」 「平気だから、パニクんな」 その言葉にコクコクと頷いて、掴まる手に力を込める。 斗織に身を任せて後ろからの激しい快感に堪えていると、不意に、前が熱いものに包まれた。 「っ!…あっ、あぁっ、イッちゃ…っ」 途中まで咥えられた口の中で、舌で先っぽをねじ開けられる。 限界まで高められていた体は、いとも簡単に終着へと導かれる。 なのに、斗織は根元を握る手を放してはくれなくて…… 「ゃぁっ…、らせらいよぉっ」 「出さなくてもイケんだろ?」 「分かんら…ッんっ…」 空気が唐突に触れ、不安定になったソコがビクンッと震えた。 と同時に─── 「んっっ、ひゃあぁんっ…!!」 瞑ってるはずの目の前がスパークした。 いつもと異なるイクッて感覚。 まるで、体内で快楽物質が弾けたみたい。 どうにか踏ん張って立っていた脚は一気に力を失い崩れ落ちて、湯船に倒れ込みそうになった体は強い力で抱き寄せられる。 「はふ…っ、は、はぁ…っ、んぅー…も、やだぁ…っ」 首にしがみついて、最中1回もしてくれなかったキスをこっちからかましてやった。 それにタップリ舌を絡めて応えてくれたくせに、斗織はまたお尻をフニフニと弄り出す。 俺、一番初めにヤダって言ったのに…… 全然反省してない! 「な、出来ただろ?空イキ」 何それ、とジト目を向けると、機嫌を取るような優しいキス。 だけど、そんなんじゃ俺は騙されません! まだ握ったまんまじゃん、俺のち○ちん! 「ドライオーガニズムっつって、出すより気持ちいいんだってさ。何回も連続でイケっとか」 で、どうだった?なんてニヤけ顔で訊かないで欲しい。 どうしても答えが聞きたいなんて言われたら、今もお腹の中がビクビクしてて堕ちちゃいそうです…って言葉に出さなきゃいけなくなる。

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