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第212話 恥ずかしい
「兎に角、どう処理すんだか教えろ」
少し硬い指先が、お尻をふにふにって揉んできた。
お肉を掻き分けて、クルクル、ツプッ……
「んっ……」
もう!そんなんされたら、もっとして欲しくなっちゃうだろ!
「大体なんで、…慎ましやか?そんなんになろうとしてんだよ、お前は」
そう聞きながらもイタズラする手は止めないから、崩れ落ちないようにぎゅって抱きつくしかなくなる。
「だって…ぁんッ、んーっん、ソコッ、やぁっ」
「はいはい。で?」
いいトコをグリグリしてた指を浅くして、逆の手でアゴをグイッて持ち上げられた。
「ひろたん…、かわいかったからぁっ」
「高原?」
「すぐ真っ赤になって、純情って感じで、……なのに斗織、俺のことエロいって言うから、可愛くないのは…俺が悪いんだけどぉっ」
「……ばーか」
こっちは真剣に言ってるのにヒドイ……
少しだけ滲む視界に映り込む、その瞳を睨みつける。
そんな優しい顔で、胸がズクンってなっちゃうくらい愛おしい目で見てきたって……、誤魔化されないんだからな!
「高原はカンケーねェだろ」
「だってひろ…っぅん…ん、ふっ…はぁ…」
「お前だから、可愛いんだろ。エロいのだって、俺にとっちゃ褒美だ、褒美」
「エロいの、…っ、あぁんっ…ふぁ、ん…、やじゃない…っ、のぉっ?」
「嫌じゃねェから、処理の仕方、早く教えろ」
身体をグイッと持ち上げられて、後ろに熱い先っぽがグリグリ押し付けられた。
早くしねェと挿入っちまうぞ、って急かされる。
俺の入り口は散々解された後で、斗織が俺を抱える手の力を少し抜くだけで、するんと受け入れてしまいそうだ。
加えて心の方まで早く迎え入れたくてうずうずしてるんだ。
すぐにでも熱っついので中をぐちゅぐちゅに掻き混ぜて欲しくて、もっと気持ち良くして欲しくて、首に掴まる手に力を込めて顔を近付けるけど、顔を逸らされて唇は頬に触れるだけ。
「コラ、遼。テメェ何度訊きゃあ教えるつもりだ」
斗織が眉根を寄せて、切羽詰まった顔で訊いてくる。けど……
「自分で…する、からぁっ」
「トんだらテメェじゃ出来ねーだろ」
「トばないもぉん…」
「意地でもトばす」
なんでそんな事で意地になんだよ…!
「んで教えたくねェんだよ、テメェは」
「だっ…て……、恥ずかしいじゃんっ」
「っ───!」
身体をビクリと固くした斗織が、なんの事やら「ほらな…」と小さく呟いた。
意味が分からなくて見上げると、ほんのり赤く染まった顔、やたらと熱い瞳にとらえられる。
「時々そうやって照れんのが、…堪んなく可愛いんじゃねェか、テメェは…」
「っ……!!」
可愛いって言った!この人いま、俺が照れてんの可愛いって言った!
なんだよ斗織、この人メチャクチャ俺のこと、大好きじゃん。
「ふふっ」
「…なんだよ?」
「教えるから、いっぱいシて」
首にむぎゅうっとしがみついて、耳朶にキスをする。
「いっぱい気持ちよくなって、俺の中にタップリ出してね」
「…お前、……煽る前に教えろよ」
「はぁい」
斗織の耳をやんわりと食んだり舌でピチャピチャ味わったり、たくさん愛撫しながら処理の仕方を伝えた。
恥ずかしい言葉をいっぱい並べて、そのせいでより濡れてきちゃう昂ぶりを、我慢出来ずに擦り付ける。
「そんで終わりか?」
級長が教えてくれた方法を伝え終えると、斗織は俺を抱っこしたままバスタブの縁に腰掛けた。
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