212 / 418

第212話 恥ずかしい

「兎に角、どう処理すんだか教えろ」 少し硬い指先が、お尻をふにふにって揉んできた。 お肉を掻き分けて、クルクル、ツプッ…… 「んっ……」 もう!そんなんされたら、もっとして欲しくなっちゃうだろ! 「大体なんで、…慎ましやか?そんなんになろうとしてんだよ、お前は」 そう聞きながらもイタズラする手は止めないから、崩れ落ちないようにぎゅって抱きつくしかなくなる。 「だって…ぁんッ、んーっん、ソコッ、やぁっ」 「はいはい。で?」 いいトコをグリグリしてた指を浅くして、逆の手でアゴをグイッて持ち上げられた。 「ひろたん…、かわいかったからぁっ」 「高原?」 「すぐ真っ赤になって、純情って感じで、……なのに斗織、俺のことエロいって言うから、可愛くないのは…俺が悪いんだけどぉっ」 「……ばーか」 こっちは真剣に言ってるのにヒドイ…… 少しだけ滲む視界に映り込む、その瞳を睨みつける。 そんな優しい顔で、胸がズクンってなっちゃうくらい愛おしい目で見てきたって……、誤魔化されないんだからな! 「高原はカンケーねェだろ」 「だってひろ…っぅん…ん、ふっ…はぁ…」 「お前だから、可愛いんだろ。エロいのだって、俺にとっちゃ褒美だ、褒美」 「エロいの、…っ、あぁんっ…ふぁ、ん…、やじゃない…っ、のぉっ?」 「嫌じゃねェから、処理の仕方、早く教えろ」 身体をグイッと持ち上げられて、後ろに熱い先っぽがグリグリ押し付けられた。 早くしねェと挿入っちまうぞ、って急かされる。 俺の入り口は散々解された後で、斗織が俺を抱える手の力を少し抜くだけで、するんと受け入れてしまいそうだ。 加えて心の方まで早く迎え入れたくてうずうずしてるんだ。 すぐにでも熱っついので中をぐちゅぐちゅに掻き混ぜて欲しくて、もっと気持ち良くして欲しくて、首に掴まる手に力を込めて顔を近付けるけど、顔を逸らされて唇は頬に触れるだけ。 「コラ、遼。テメェ何度訊きゃあ教えるつもりだ」 斗織が眉根を寄せて、切羽詰まった顔で訊いてくる。けど…… 「自分で…する、からぁっ」 「トんだらテメェじゃ出来ねーだろ」 「トばないもぉん…」 「意地でもトばす」 なんでそんな事で意地になんだよ…! 「んで教えたくねェんだよ、テメェは」 「だっ…て……、恥ずかしいじゃんっ」 「っ───!」 身体をビクリと固くした斗織が、なんの事やら「ほらな…」と小さく呟いた。 意味が分からなくて見上げると、ほんのり赤く染まった顔、やたらと熱い瞳にとらえられる。 「時々そうやって照れんのが、…堪んなく可愛いんじゃねェか、テメェは…」 「っ……!!」 可愛いって言った!この人いま、俺が照れてんの可愛いって言った! なんだよ斗織、この人メチャクチャ俺のこと、大好きじゃん。 「ふふっ」 「…なんだよ?」 「教えるから、いっぱいシて」 首にむぎゅうっとしがみついて、耳朶にキスをする。 「いっぱい気持ちよくなって、俺の中にタップリ出してね」 「…お前、……煽る前に教えろよ」 「はぁい」 斗織の耳をやんわりと食んだり舌でピチャピチャ味わったり、たくさん愛撫しながら処理の仕方を伝えた。 恥ずかしい言葉をいっぱい並べて、そのせいでより濡れてきちゃう昂ぶりを、我慢出来ずに擦り付ける。 「そんで終わりか?」 級長が教えてくれた方法を伝え終えると、斗織は俺を抱っこしたままバスタブの縁に腰掛けた。

ともだちにシェアしよう!