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第266話 お得構造

12月25日。 今日も父さんに朝ごはんとお弁当を作って仕事に送り出した。 起きてきた斗織にもフレンチトーストを出すと、美味いって言ってホントに美味しそうに食べてくれた。 甘いものムリってブラックコーヒーを口にする男もカッコいいかもだけどさ、やっぱり俺には、甘いものを一緒に美味しいって食べてくれる甘党男子の斗織だよね! それに、斗織コーヒーはブラックで飲むし、辛いものも平気だし、……ううん、味覚センサーが微弱なわけじゃないと思うよ!オールマイティに食事を楽しめるお得構造ってだけで! 今日のクリスマスパーティーはお昼から。 俺たちは山田くん達と違って、健全だもん。 11時に級長のおうちの最寄り駅、学校の駅に集合で、中山が案内してくれるらしい。 リューガくんは昨夜から級長のおうちにお泊りしてるんだそう。 『待ってるからな!遅れずに来いよ!』って、グループLimeにメッセが飛んできた。 「2人イイ感じなのかな?付き合うことになったのかな?」 ドキドキしながら斗織に訊けば、とっても微妙な顔をして、 「誰もがコッチに来ると思うな」 頭をコツンってされた。 「もぉっ、叩くのやだ。優しくしろーっ」 「しょーがねェな」 フッと笑んだ吐息が耳たぶを滑って、背中を預けて座る膝の上、背後からやんわりと抱きしめられる。 「ふふっ、すきーっ」 くるりと体を回して、首元に顔をうずめる。 唇を押し当ててちゅっちゅしてると、小さな笑い声が聞こえ、喉が震えた。 「痕、つけんなよ」 「はぁい」 斗織は否定をしたけれど、俺としては級長とリューガくんがそう言うことになるの、時間の問題なんじゃないかなって思うんだ。 リューガくんは恋愛ごとに疎そうだから、何か役に立てることがあればサポートしたいって思ってる。 まあ、俺も斗織がいなかったら、恋愛なんて微塵も興味無かったし、今も友達1人作らず孤独で居たんだろうけれど。

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