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第322話 リューガからの相談

「2人を呼び出したのは、他でもねえ…」 「きぅちょうにバレンタインのチョコあげるの?」 思わずリューガくんの話を遮って身を乗り出した。 「……あ、僕も相談したかったんだ。2人はどうするの?」 ひろたんも中山にあげるんだもんね。 お互い初めてのバレンタインだし、男同士ってどうしたらいいんだろう? 普通でいいのかな? 寧ろ普通ってなんだろう? 俺もちょっと不安だった。 斗織だったら、何あげても喜んでくれるんだろうけどさ。 「じゃあ、3人で一緒にお菓子作る?」 「いいの?」 「もちろん! ね、りぅがくんも…」 「いやいや待て待て、リョーちん! なんで俺までリクトにやる事になってんだよ!?」 「ん……?」 リューガくんが何を言ってるのか一瞬理解出来なくて、首を傾げれば、 「リョーち~んっ」 困ったように、ワタワタされた。 「リョーちんとひろたんはそうかも知んねーけど、俺はリクトと付き合ってねーかんな!」 「あ……ああー!」 確かに! そうだった。忘れてた。 2人仲良いし、6人で居ると俺と斗織、ひろたんと中山、リューガくんと級長って組み合わせに当たり前になるから、なんだか2人も既に付き合ってる気がしちゃってた。 「じゃあ、相談ってきぅちょうの事じゃないんだ」 「……いや、…リクトのコトなんだけども……」 どうしたんだろう? どうもハッキリしない。 いつものリューガくんじゃないみたいだ。

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