367 / 418
第367話 報告会(3)
「で、リョーちんはどうだったんだよ?」
「羽崎くん、作ってる時その場に居たけど……喜んでくれた?」
「もちろん!」
少しばかり心配そうなひろたんに俺もピースで返すと、リューガくんがフハッて笑った。
「半分?」
「んー…、じゃあこれ」
残りの3本も開いて、パーの形。
「て言うか、コレッ!」
今度は左手も合わせて、ハートの形。
「ラブラブだぁ」
「トールきもちわるっ」
「えー?気持ち悪くないよー。格好良いよ、斗織」
「リョーちんにはな」
まあ…ね。リューガくんの目に格好良く映るのは級長だけなんだろうし、斗織のこと格好良い!って思うのは俺だけでいい、って。正直思わなくもない。
けど、斗織が格好良いのは周知の事実なのだよ、ワトソン君。
「りょーくんは……イチャイチャしたの?」
何気に興味津々なひろたん(高2男子)。
可憐で清純な外見に隠された男の部分を確かにそこに見つけたよ、俺は!
「うん。…あ、チョコソース掛けられた」
「チョコソース…、フォンダンショコラに?」
「チョコにチョコかぁ?甘すぎね?」
「ううん、俺に」
「えっ?」
「うぇっ……?」
「だからアレ、チョコプレイって言うの?チョコソース垂らしてぺろぺろって…」
「ッ!!───リョーちん!!俺はなんも聞かなかった!!!」
「チョコソース……ぺろぺろ……」
耳を押さえて聞かざるポーズのリューガくんに、呆然と赤い顔でそう呟くひろたん。
どうやら斗織の仕出かしたことは、大変な変態行為だったらしい。
俺、斗織にされることなら結構なんでも受け入れちゃうからなぁ……。
自分で気付かないだけで、もしかしたらスゴイ事させられちゃってるのかも知れない。
「あ!でもりぅがくん、それ斗織に教えたの多分きぅちょうだから、その内りぅがくんもされちゃうかもよ?」
ふと思い付いてそんな事を告げると、リューガくんはブワッと顔を真っ赤に染めて、頭を抱えて転がった。
「ひろたんも、きぅちょうが中山に入れ知恵したりしたら、もっとスゴイ事されちゃうかも」
同じく顔を真っ赤にして俯いてたひろたんだけど、俺の言葉にパタンっ耳を押さえると「だめだめ~っ!!」と叫んで、やっぱり地面に転がる。
「なんだかんだで気持ち良いから、ね?
貴方たちも総てを受け入れなさい」
「リョーちんが悟り開いてるーッ」
悟りって……
そんな大袈裟な!
ともだちにシェアしよう!