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第384話 後悔しない為に

【斗織Side】 俺が自分にやる事すべてに喜びを感じ、体全体で嬉しさを表現して、けど俺が何もしなくても文句一つ言わねェ。 そんな遼に、柄にもなく思わず『天使』とかなんとか言いかけて…… マズイと思って直した言葉が『イイヤツ』ってのも、……言葉のチョイスが拙すぎて自分自身が情けなくなる。 一瞬微妙な顔した遼だったが、俺の「ワガママ言ってこい」って要望に気を取り直したようで、すぐに笑顔に戻って懐いてきた。 向かい合わせに膝に座って、俺の咥えたマカロンをサクッと噛りとる。 仄かに赤く染まった頬、はにかむ様が可愛くて、妙に色っぽい。 「美味いか?」 「うん」 「全部食っていいんだぞ」 「ううん。全部はんぶんこする」 「……そっか…。ほら、ん」 「んっ」 そうやって食わせてる内にすっかりトロけた顔になってた遼をベッドに運んだ。 途中で、メインのプレゼントの入ったカバンを引っ掴んで。 折角淹れてくれたコーヒーは飲まず仕舞いだが、…まあ、遼は猫舌だし、汗掻いた後飲むなら冷めたくらいが丁度いいだろう。 「とぉる~、ちゅーっ」 甘えてくるその唇を指先で押してみる。 同じ男のものと思えないプニッとした弾力に指が軽く押し返される。 「なぁに?もぉ」 甘え声を出したかと思えば、指先をカプリと甘噛みされた。 好きなようにさせてればカプカプと動いてた口が止まり、今度は舌で噛み跡を舐めたり吸いついたり…。 「なんだよ?誘惑してんのか?」 空いてる方の手で喉元を擽りからかってやれば、指を加えたまんま唇を尖らせた。 「ゆーわくされらいろ?」 誘惑されないのかって? そんなん、こっちはとっくに反応済みなんだけどな。 けど、恰好悪ィから教えてやらねェ。 「ばーか」 軽く笑って、ネクタイを弛めてやる。 第一ボタンまできっちりはめてる優等生。 「もー!ばかじゃなーい」 「俺バカだろ?」 「…斗織バカなのは…否めない…」 「その言い方やめろ。俺が馬鹿みてーじゃねェか」 「斗織にだって遼ちゃんバカでいて欲しいんですけどーっ」 ベルトを抜いて、前を寛げる。 くだんねェ遣り取りしながらも、遼のモノは期待で熱を上げっぱなしで、最後のマカロン食わした時に舌()れてさんざん口内荒らした所為か、既に下着に小さな染みを作ってる。 指で膨らみをなぞると、反応して腰が持ち上がった。 このままだと汚れるか? 脱がした方が親切なんだろうが…… ───たまには制服姿の遼ちゃんも良くないですか? この服の遼と逢えるのも、今週いっぱいなんだよな……。 遼もきっとそう思って、着替えるのを躊躇ったんだろう。 初めてキスした時も 初めて抜いてやった時も 級長から本見せられて誘惑してきた時も 想いを伝えあって抜きあった時も そういやいつも、この制服だったか。 高校生なんだから当たり前っちゃ当たり前だけど、同じ制服着てると私服の方が新鮮だとか言って、当たり前のことを忘れがちになる。 いつまでもこれ着て逢えるわけじゃねェのにな。 特に、遼なんて毎年制服が変わってんだろ? 俺が着ろって言やあ二十歳過ぎても三十過ぎても照れながらも着るだろうが、それでもやっぱりそれは『今』じゃない。 今の遼と制服で…… いや、これ一度やっとかねェと一生後悔するヤツだな絶対。

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