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第412話 真意

【斗織Side】 四つん這いにさせた足側から見える遼の身体は───男にしちゃふっくらとした弾力あるちっせェ尻から、細っせェ腰へのくびれたライン。 浴衣に隠れた白くて滑らかな背中、頼りなさげな肩だとかは、もう脱がさなくても被って見えるくらいしっかり脳裏に刻まれてる。 その向こうから恨めしげに向けられた視線に、思わず庇護欲と嗜虐心とが入り混じった。 丸見えの尻孔を恥ずかしそうにヒクヒクさせてんのとか、こっそり覗いてるタマの筋とか───そういうモンが全部綺麗で可愛くて……… けど、そう口にすんのは照れ臭かったから、そこにキスをひとつ。『エロい』って一言に集約させて、文句を言いたくても言えない恋人にからかいの様に伝えた。 そしたら開かない口から必死に何かを言おうとしたのか、なんだか情けねェ声で鳴きやがった。 『くぅ~ん』って。 コイツ、時々イヌになんだよな。 お手して『わんっ』とかしてくっしな。 イヌの泣き真似か?ってからかってやれば、必死に首を横に振った。 「よし、じゃあもちっと脚開け」 「ん~んっ」 「んーん、じゃねェよ。言うこと聞け」 尻を軽くぺちんと叩いてやれば、渋々と、赤い頬を膨らませて脚を開いた。 どうせ言われた通り動くのに一回は嫌がって見せんだよな、遼のヤツ。 まあ、こんなやり取りも嫌いじゃねェし、……寧ろ、楽しいか。 背中から覆い被さると、遼の身体にそっと手を這わせた。 一体いつから──多分俺のモン咥えてた時からだろうが──濡れてたのか、ちん○の先からタマまで滴る透明のぬるつきを指で浚って、孔の方まで塗り広げる。 鼻から甘い息を漏らしながら、遼の身体がビクビクと震える。 ここもなぁ……俺なんかのとは感触が違って、なんか…絹織物っての? 滑るような手触りが気持ちいい。 触られてる方も大分良さそうだけど、触ってるこっちの下半身にも響くってんだから、コイツの躰、ヤベェよなあ。 ホントに1年間も俺から離れるってのかよ。 心配で堪んねェんだけど。 「……お前、聖一郎さんに言って、学校行くのに満員電車乗らねェでいいトコに住んでもらえよな」 「……ん?」 振り返って首を傾げる。 エロい事してる筈なのに、キョトンとした表情は矢鱈に幼くて…… なんだか妙に、悪ィ事をしてる気分になった。

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