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第24話 玉子焼き

お弁当の玉子焼きをつまみながら、4人の顔を見渡す。 左の中山は眉根にシワを寄せてる。 級長は黙々とお弁当を食べてる。 リューガくんはパンを食べながらコクリコクリと舟を漕いでる。 斗織は…と、右に座るコイビトを見上げて、目が合った。 「玉子焼き、それ何味?」 「これ?甘玉子だよ」 「ん」 自らの唇を指差すから顔を寄せようとすると…… 「ばーか。玉子、1個食わせろ」 頭をポスンとひとつ、笑われた。 「あっ、たっ、たまご、ねっ」 恥ずかしい……。思わずキスしそうになっちゃった…。 箸でつまんでた玉子焼きを斗織の口元へ運ぶと、口を開けてパクッと食べた。 餌付けしてるみたいで、ちょっと可愛い。 「ん、旨いじゃん。お前の母親料理上手?」 旨い…って。 嬉しいな。 「ううん、うち父親と2人暮らしだから、自分で作ってるんだ。斗織の口にあって良かった」 意外と甘い物好き?と訊くと、照れた顔で、ほっとけ…と返される。 「いいな、リョーちんの玉子焼き!俺にもー」 「はい、どうぞ」 リューガくんがあーーんって大きく口を開けるから、玉子焼きを入れてあげようとすると、 横から手首を掴まれて、2個目も斗織の口の中に消えた。 「あーっ!なんだよトオルっ!ズリーぞ、一人占め!!」 「るせェ。なんでテメェのオンナの手料理を他のヤツに食われなきゃなんねーんだよ」 「いいだろーっ!リョーちんはオレの男友達だ!」 「男友達の手料理食いてェのか。お前、変態だな」 「男と付き合ってる奴に言われたかねーよ!」

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