40 / 418

第40話 さみしい

とりあえず怒ってないことがわかって、安心した。 傷つけてなかった事も。 だから安心したついでに、恋人っぽいことをしてみたくなった。 目の前のハンバーグの写真を撮って、斗織にそーしんっ。 『見て見て~。  俺のお手製ハンバーグ♡』 『旨そうだな』 『美味しいよ♪  今度夕飯食べにおいでよ。  斗織の好きなもの作るよ。』 『食べにって、父親は?』 『残業多いから、俺いつも一人だよ。  さみしいっ(ノд・。)』 『イチャイチャ出来んなら行く』 もーっ、何言ってんだ、この人! 『えっち。ばかー!』 『ばかって言うな  なら行かねー』 『ヤダー(´・д・`)  さみしいよぉ。  遼ちゃん泣いちゃうよ~っ!』 『分かったよ  機会があったらな』 機会があったらって…、典型的な断り文句じゃん……。 なんだよぉっ、恋人が淋しいって言ってんのに…… 『俺のこと、どうでもいいの?』 そう打ち込んで、送ろうとして、 慌ててバックスペースを連打した。 『じゃあ、機会があったら来てね。  また明日!』

ともだちにシェアしよう!