92 / 418

第92話 おっきいサイズ

イチャイチャの途中、……って言うか、挿れてくれる一歩手前、だと思うんだけど。 斗織は突然俺のことを抱き上げて、バスルームへと足を進めた。 お風呂でスるのかなぁ…?確かにお風呂だと汚れてもすぐに流せるし、身体のベタベタもシャワーで流せるからいい…のかもしんないけど…。 でも初めてだし、ベッドで押し倒されて、好きっていっぱいちゅーされて、上からたくさん突いて欲しいなぁ…なんて。 慣れてきたら、お風呂で立って、もいいとも思うんだけど。 最近級長から借りた本に、お風呂でしてる話があって、一緒にお風呂もいいなぁってちょっと思ったから。 「っん……」 短い道のりの中、何度か斗織のソレが俺の入口にぶつかって、俺のモノも斗織のお腹にぐりぐりされちゃって、それだけで凄く感じちゃってその度力が抜けて手が落ちそうになる。 斗織は抱え直すとその都度笑って、こんなに感じてるのは俺だけなんだって、ちょっと悔しい。 脱衣所のドアを開けてバスタオルの場所を訊く斗織に、耳元でわざと囁くように場所を伝えて耳を甘噛みすると、腕の力が抜けて身体がズルッと落ちかけた。 「───馬鹿っ、っぶねーから余計なことすんな」 ……なぁんだ。斗織も、余裕なんか無いんじゃないか。 嬉しくなって、ぎゅうっと抱き付いた。 ベッドに戻って、何をするんだろうって斗織の行動を見つめる。 それは、熱が冷めちゃう不安定な時間じゃなくて、期待に中心がドキドキしちゃう、不思議な感覚。 枕の上にバスタオルを重ねて、それを仰向けの腰の下に挟まれる。 お尻が高く上がって、丸見えになっちゃうのが恥ずかしくて脚を閉じると、気付いた斗織にクスッて笑われた。 「さっきは自分から開いたクセにな」 「………ばか…」 それは斗織が焦らしたからじゃんっ。 熱くなった顔で睨み付ける先で、斗織は自分のカバンをベッドの下に引き寄せ、中からビニール袋を取り出す。 中の紙袋を開けて可愛いパッケージの箱を出し、まだ重そうな袋をベッドに置くと箱を俺の目の前でピラピラと振って見せた。 「遼、中見んの初めてか?」 ゴム…だ………。 な、なんか……、スルんです感満載のソレに、恥ずかしい気持ちが途端に溢れ出す。 「ぉ……おっきいサイズ、…買いましたか?」 「なに言ってんだよ、お前は」 連なる物をひとつ切り離して、斗織は小さくクスリと笑う。 「だってーっ」 「そんなキンチョーしてっと、折角解したトコ、また硬くなっちまうだろーが」 ツプッ、と指が挿し込まれると、鼻から甘い声が漏れた。 全然硬くなってなんかない、触られるだけで躰が震えちゃうソコをクニクニかき混ぜながら、斗織は持っていたゴムの袋を口で咥えてピリッと切り開く。 「んっ、ぁっ、ど…しよぉ…、おれの、カレシッ…かっこいぃ…」 俺の反応を愉しんで見つめてくる瞳にゾクゾクさせられてると、斗織は少し赤くなって、 「お前はちょっと黙ってろ」 中のビリビリするトコを確認するように指の腹で擦られた。 「んぁああッ」 「よし、覚えた」 指を引き抜いて、ニヤリと笑う。 「…もぉ、だめぇ…そこ…」 一瞬の刺激だから耐えられるけど、続いたらソコだけでイキまくっちゃいそう。 斗織のが挿入る前に、使い物にならなくなっちゃう。 自分でもハクハクと収縮を繰り返してる、求めてヒクヒクしてるって分かる入口に、熱くて硬い、斗織自身が添えられた。 「…っん…」 冷たい物がタラーッとソコに垂らされてる。 何度も擦りつけられる。 斗織の息遣いと、水音と、一番大きいのは俺が堪えてる声。 堪えてる筈なのに、段々抑えられなくなる。 ズブリ─── 「んぅ…っ」 入口が押し拡げられてく感覚がした。

ともだちにシェアしよう!