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第6話

 建物は一階が店、二階が太の住居になっている。1LDKの狭い部屋だが、独身の太にはちょうどいい。  脱衣所には、脱ぎ散らかした二人の服。風呂場には、シャワーの熱い湯を浴びて、唇を重ねる二人の姿。 「んっ…ふと…し…愛してる」  筋肉質な腕が、太の背中をグッと抱き寄せる。十センチも低い太は、少し顎を上向きにして、舌を絡ませる。 「はっ…、好きだ…賢」  呼吸をする合間に愛を語る二人の間に、熱いシャワーが降りそそぐ。口元に流れる湯は、顎を伝ってしたたり落ち、まるで唾液のようでエロティックだ。  この歳なのに、こんなにも精力があったのかと、二人とも戸惑いながらも貪欲に唇をむさぼる。  舌を吸うと、口の中に入る湯も飲んでしまう。それでもお構いなしに、互いの唇にむしゃぶりつく。  太が賢の尻を引き寄せ、より密着させる。二人とも前が同じぐらい硬くなっていて、自然と二人の腰はそこを擦り合うように動く。 「賢の体…全部洗わせてくれ」  石鹸を泡立て、両手に真っ白な泡を取ると、太は賢の背中に手を回した。賢も泡を手に取り、太の背中や尻を洗う。 「賢、勃ったらデカいんだな」  泡で賢の強張りを包むと、太は両手で丁寧に洗った。先端を撫で、クビレの周囲を滑り、太めの竿を擦る。 「あっ…は…、あんまり…擦るなっ」  賢は壁に手をつく。そうしていないと、膝から崩れ落ちてしまいそうだ。 「くっ…、俺にも…洗わせろっ」  太の股間を泡まみれにすると、賢は同じように先端からクビレ、竿を丁寧に洗う。というより、いじる。 「太って名前の割に、ここも“そっぷ型”だな」 「余計なお世話だっ…あ」  細めだが長いそこを手で愛撫しながら、賢はシャワーで泡を洗い流し、ひざまずく。ぬめった先端に舌を這わせる。 「うぁっ…、エロすぎ…賢っ」  舌を小刻みに動かして、鈴口をくすぐる。竿に浮き出た血管に舌を這わせ、全体を舐める。  太はバスタブの縁に手をついた。もう、立っているのがやっとだ。 「も…もう離…せ」  肩を押して賢を離した。少ししょっぱくて苦味のある先走りが、賢の口元まで糸を引く。危うく、射精してしまいそうだった。  賢にももっと気持ちよくなってほしくて、太は賢の脇を抱えて立ち上がらせた。 「賢、向こう向いてくれ」  壁の方を向き、賢が壁に手をつくと、尻の間をぬるりとした感触が通り過ぎ、後ろから袋をつつく。両手で横みつならぬ腰をしっかり諸差しに抱え、腰を動かした。 「あっ、ああっ、太…そこっ」  初めての素股に、賢の裏返った声が風呂場にエコーする。

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