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第6話
「課長」
「ん?」
「これ俺行きますよ」
ホワイトボードの『大阪』を叩き、パソコンと向き合う巻田に掛け合った。
「いやムロ連れてく。いいよな」
「いっすよ」
ただし酒は勘弁、と続けた係長の室田は、現在肝臓を悪くして通院中だ。
「いやムロさんダメっしょ。つうか俺に指名入ってんでしょ?」
「指名っておまえ、ホスト気取りか」
「なんだよ猿崎、栄子さん狙い?」
課長に呆れられ室田には爆笑されたがどうでもよく、胸を張る。
「彼女できました、大学生。すげえ可愛い。今度は大丈夫です」
「必死だね。またすぐ別れんだろ?」
課長まで笑い出した。なんかムカつく。
「いや、大事にしてますよ、わりと真剣」
「あ、そう。じゃあまあ行くか、ラストチャンス」
「はい」
汚名挽回。汚名返上。どっちか忘れたがそんな感じだ。
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