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第7話

「最低!」 「————」 「クソ男!」  また泣かれた。  前戯の時間は長く取り、気持ち良い? とかキモいことも聞いた。うん、と恥ずかしそうに頷かれ、こういうのも良いもんだなと、大人の余裕で猿崎は若い彼女を可愛がった。だからまさか出張の二日前、栄子対策でフェラチオを頼んだ彼女に「栄子さん……ッ」で顔射するとは思わなかった。  ポカンとする彼女には慌てて弁解した。栄子は六十過ぎのエロい化け物で、次の出張で気弱な息子が誘いを断れるようシミュレーションしていたら、弾みで出ちゃった。 「————変態!」  自分でも、わりとショックだ。

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