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第11話

 家に帰ると梶は後ろ手にドアの鍵を掛けた。  真剣な眼差しは怒気を孕んでいるように見え、つい後退ってしまう。 「入学式でタミセン見た時から、危なく見えたんだよね。寂しそうでさ、ちょっと優しくされたらチョロそうで、大丈夫かなって心配だった」  そんな風に思われていたのか。 「で、トイレであんな事になってて、調べたら三年間もあいつにいいようにされてて、マジムカついた」 「お前が怒る事はないだろう」 「あるよ」 「そりゃあ、担任が変態だと気持ち悪いかもしれないが……」 「誰がそんな話しているの?」  いつの間にか壁に追い詰められ、逃げ場がない。 「梶……」  離れろと言うより早く、唇を塞がれた。  熱い舌が口内に入り込み、歯の裏側から舌の腹まで丁寧に舐められ下半身に熱が集まる。 「俺と付き合おう」 「子供相手に付き合える訳ないだろう」  逃れようと梶の胸を押すがビクともしない。  それどころか抱きしめられた。 「確かに俺は子供だけどさ」  背に回された手が静かに下りて行き、双丘へ辿り着く。 「タミセンの事、抱けるくらいには男なんだよ」  力強い指に尻を鷲掴まれ『今からここに入る』と予告をされたかの様で、脳が痺れた。

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