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きし。
ベッドに片膝をかけた気配がする。
『…………?』
「珍しいね、捩れてるなんて」
『…………っ』
起こしてしまわないようにと、龍嗣は璃音をそうっと仰向けにした。
『はわ…、はわわわわ…っ。
僕、何で寝てる振りしちゃったんだろう…』
体温が一気に上がり、心臓はバクバクする。
自分がいまどんな表情をしているのだろうか。
璃音はピキーンと固まったままだ。
「………まだ起きてはいけないよ」
『ふえ…?』
さわ。
「ひあ!」
羽根のような感触に、額から足の先まで電流が駆け抜けた。
「はっ、はわ…っ、はう…」
「これで起きるなんて、可愛らしいな璃音は」
「なっ、なに?さっきのは何…?」
「これだよ」
さわ。
「ひゃう…っ」
頬に触れたのは、龍嗣の睫毛。
「きみが時々してくれるから、今日は私からだよ」
「ひゃん…っ」
クスクス笑いながらのバタフライキスは、自分からする時とは違って体に疼きが走る。
でも、欲しいのは…。
「んや、……っは、にゃ…」
「思った以上に可愛い反応をするね」
「んん…っ」
チュッ。
やわやわと唇を啄まれ、華奢な体がビクリと跳ねた。
チュ。
チュッ。
「ひゃう…っ、んん…っ、んふ…」
唇が触れあうだけで、甘い痺れが背中を駆け上がる。
広い背中に腕を回してねだると、口腔へ熱い舌が滑り込んできた。
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