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すべては告白するために!
ふむ、こうなったらジョギングコースを変えましょう。
楓さんに会えないのは辛いですが、これも痩せるため。告白するためです。
……しょうがない、ですよね。
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こうしてぼくは翌日から、ジョギングコースを変え、気を取り直して走っています。
一度は決めたことですが、やっぱり楓さんと会えない日が続いたおかげで、ものすごく寂しいです。
お腹も減りますし、もう、ジョギングやめたいです。
楓さんにも会いたいです。
ジョギングコースを変えて3日が経ったある日、ジャージ姿で家の門を出ると、すぐそこには楓さんと見知らぬ女性の方が見えました。
おふたりはとても仲が良さそうでした。
もしかして、楓さんの彼女さんでしょうか。
腰まである長い髪は艶やかで、体のラインも細くて、色白な肌をされています。とても美人さんです。
ぼくなんかと比べては失礼ですが、彼女さんはすごく華やかで品があって……。
すごく……。
お似合い、です。
なぜ、このタイミングで出会ってしまったのでしょう。
こんなふうに、見せつけるように……。
そりゃ、楓さんに会いたいって思っていましたよ?
でも、これは酷いです。
彼女さんと仲が良さそうにしている楓さんなんて。
このタイミングで会いたくなんてなかったです。
ズキッ。
あう……胸が痛いです。
ぼくって馬鹿ですね。
もしも痩せることができたなら、同性でも受け入れてくれるかもしれないなんて思ったりして……。
楓さんみたいに格好いい大人の人が、ぼくみたいな何の取り柄もない凡人に……。
しかも同性相手にそういう感情が芽生えるわけがないのに……。
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