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進撃(いや喜劇…いやいや悲劇!?)の学会6
「なるほど。そういうことか」
ぽつりと呟き、やれやれといった感じで肩を竦めた。そんな御堂の様子を横目で見たら、隙を突いて腕を抜き去り、振りかぶって頭を叩いてきたタケシ先生。
「あだっ!」
あまりの痛さに、目から星が飛び出した。照れていると力が倍増されるから、こればっかりはしょうがない。
「人目のあるところで抱きつくなと、何度も言ってるだろう。バカ犬がっ」
「ふっ。子どもに翻弄されてる周防を見るのも、悪くはないものだな」
「「はぁあ!?」」
タケシ先生と同じタイミングで御堂にリアクションしたら、声を立ててゲラゲラ大笑いした。
「周防をそんな風に、俺は扱えなかった。だから、手に入れることができなかったのかもな。ある意味、王領寺くんは最強かも」
俺のことを子どもと言ったくせに最強と言うなんて、けなしてるのか褒めてるんだか全然分かんねぇ。
ちゃっかりタケシ先生の手を握りしめ、次の口撃に備えるべく睨んでいたら、参ったなと呟く。
「安心してくれ。君のような恋人がいる周防にはもう何もしない。学会先がホテルだったから、心配して付いてきたんだろうけど、一応俺も小児科医なんだ。真面目に勉強しに来ているんだよ」
「御堂先輩は一応、優秀な小児科医だ。勉強する気があると言えるかも」
「酷いことを言うのな。そういうところが周防らしくて、俺は好きだけど」
「どんなに好きでも、タケシ先生は渡さねぇぞ!」
それぞれ言いたいことを言ったところで、タケシ先生が腕時計に視線を落とした。
「ホテルに向かうには、いい時間じゃないですか?」
「そうだな、行くか」
先に歩き出した、御堂の後ろについて行く形で歩き出した。繋いだ手を離さないままに――
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