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 —— Moonlight scandal(40)

「元気になってきたみたいだね」  透さんに言われて、羞恥で顔が熱くなる。  焦らされるような緩い刺激だけで、下腹に熱が集まって、俺のモノは形を変え始めていたから。 「…… っ、」  —— 恥ずかしいっ!  恥ずかしいのに、もっと触って欲しいなんて考えてしまう。 ここは学校のプールなのに。  なのに、つつッと指先でそこをなぞられて、ピクッと反応して、更に大きくなる。 「…… 透さんっ、そんな事したら……、あぁっ……! 」  今度は、蜜口に指が触れて、身体の奥が熱く疼く。  俺が焦って身を捩ると、透さんはクスッと笑って、俺の腰に腕を回して動けないように固定する。 「これだけで、勃っちゃったね」  確かに、ほんの少し触られただけで、こんなに直ぐ反応するなんて、恥ずかし過ぎるけど! 「若いですから…… なんてね。 えへへ…… ん、」  笑って誤魔化していると、プールから身を乗り出した透さんに、唇を塞がれて、侵入してきた舌に、笑い声ごと絡め取られる。 「ふ…… っ、んん」  甘い吐息が唇から漏れはじめた頃を見計らうように、離れていってしまう透さんの唇。 「透さん、もっと……、」  名残惜しくて追いかけようとする俺の唇に指をあてて、透さんは口角を上げて微笑んだ。 「こんな場所で? 」  言われて、自分が今、真っ裸でプールサイドに腰掛けている事を思い出してしまう。 「—— だって、透さんが仕掛けてきたんじゃんっ」 「もっと? 何をして欲しいって? 」  顔に熱を感じて、多分、真っ赤になっているだろう俺に、透さんが悪戯っぽく訊いてくる。 「…… 何って…… キス? 」  さっきしてたのは、キスだよね? 普通にキスだったよね? なのに……。「いいよ」と、透さんは、にっこりと微笑んで、蜜口にチュッとリップ音を立てて口付ける。 「—— 透さんっ! 」  驚いて、身を捩ろうとすれば、腰に回された腕にしっかりとホールドされて動けない。  でも、逃げようとする気持ちとは裏腹に、一気に身体中に快感が広がって、知らずに次の行為を期待している俺。  でも、透さんは俺の先端を、ペロッと、ひと舐めすると直ぐに唇を離してしまう。 「…… あ、」  期待していた温もりを得られずに、すっかり昂ぶっている俺のが、寂しそうに夜の空気にさらされていた。 「透さん、あの……、」 「ん? 」 「…… 中途半端に触られると、辛いんだけど…… 」  情けない声で訴える俺に、透さんは首を傾げる。 「どうして? 直くんがキスして欲しいって言ったから、してあげたのに」 「だ、だって!えっと、そうじゃなくって…… 」 「じゃあ、どうして欲しいの?言ってごらん? 」  混乱している俺を、透さんは悪戯っぽい瞳で見上げながらそう言って、艶然と微笑んだ。

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