218 / 351
—— Moonlight scandal(42)
時々キツく吸い上げられて、身体が震えてしまう。
裏筋に舌を這わせられると、一気に水位が上がってくる。
「…… あ……、っ、はぁ…… ぁ、」
唇がカリに引っ掛けるように刺激して、蜜口を硬く尖らせた舌先を這わされて、駆け抜ける快感に背中を反らした。
段々と息が上がってくる。 思わず声が漏れてしまう唇を自分の手の甲で塞いだ。
プールの中に浸けたままの足先が震えて、水の跳ねる音を立ててしまう。
透さんの唾液と俺の先走りが混り合って、卑猥な水音も辺りに響いている。
声や音が、静かに吹く風に乗って、誰かの耳に届いてしまったらと思うと気が気でないけど、舌を絡めながらピストンされれば、快感に呑まれて、ここが外だということも忘れてしまいそうになる。
透さんの濡れた髪や色白な肌が、青白い仄かな月の光に照らされて揺れている。 伏せた睫毛が、頬に青い影を落としていた。 —— 綺麗だな…… って、ついうっとりと見惚れてしまう。
でも、時々吹く風が木々の葉を揺らす音や、道路を走る車の音が遠くに聞こえてくる。
—— そうだ、ここは外なんだ! と、気配を感じる度に思い出して、心臓が大きく跳ねた。
こんな事してるところを、誰かに見られたら……。 って、思う。 でも焦る気持ちとは裏腹に興奮度は増していってしまう。
—— 気持ち、いい……。
双珠を揉みしだかれて、吐精感がせり上がってくる。
「あぁ……、もっ、イきそっ……」
唇を手の甲で塞いで、声を圧し殺しながら訴えると、透さんが頬を窄めて更にキツく吸い上げてくる。
次の瞬間、俺は身体を大きく震わせた。
「ああっ…… ダっ!」
そのまま、透さんの咥内へと欲を吐き出してしまっていた。
「はぁ……、はぁ、」
数度に分けて放ったそれを、透さんの白い喉が上下して、コクっと飲み込む音がする。
唇の端から、飲み込みきれない白濁が一筋零れていた。
「透さん…… っ」
透さんの口端から零れ落ちるそれを拭おうと 伸ばした指を、透さんの手に捕まえられて、チュッとキスされた。
「気持ち良かった?」
「うん……」
見上げてくる漆黒の瞳に、誘われるように、唇を近付けたその時、
「…… シッ、誰かくる」
透さんが声を潜めて言った言葉に、ドキリと心臓が跳ねた。
ともだちにシェアしよう!