「……ぁ……、あ……、透さ……ん」 　耳の溝へ舌先を尖らせてなぞれば、身を捩じらせながら吐息とともに上擦った声を何度も零す。 「直くん、気持ちいいの？」 　耳を愛撫しながら、俺の身体の上に覆いかぶさった状態の直くんの腰へ手を伸ばし、双丘から腰の括れのラインに沿って、パジャマの薄い生地の上から両手を這わせていくと、前よりも引き締まった身体が手のひらに伝わってくる。 「……　あ、……　ふ……　ぁ……　ダメ……　ッ……　まって……」 　パジャマの裾から手を入れて、両側の脇腹から上へと滑らせていけば、直くんは焦ったような切ない声をあげる。 「……　どうして？」 　と、訊きながら、パジャマの裾を捲りあげ、直くんの胸へ手のひらを移動させて、軽く触れるか触れないかくらいのタッチで、ゆっくりと指先を滑らせると、直くんの息遣いがさらに荒くなってくる。 　胸の二つの尖りは、もう既に赤く熟れていて、指先で掠めただけで、直くんは俺の上でしなやかに身体を跳ねさせた。 「……　あ……　ッ、……　ダメ、ちょ、まって、まって、」 　もう快楽に堕ちかけているはずなのに、そう言って直くんは、頬を赤く上気させながら、俺の胸に手を付いて、慌てた様子で身体を離す。 「……　どうしたの？」 　なんだか今日の直くんは少し変だな。 「今日は俺が、透さんにサービスするって決めてんだから」 　俺の質問に、直くんはそう応えるや否や、身体を下へ移動させて、俺の部屋着のズボンを脱がし始めた。 「サービスって？　何？　……　あッ……、」 　ズボンを下着ごとずらした直くんは、もう既に硬くなっている俺の猛りを握ると、いきなり裏筋へ舌を這わせた。 「……　ん……　ッ、」 　俺の弱い処なんて、もうすっかり知り尽くしていて、直くんの濡れた舌の感触に、俺は目を閉じて思わず吐息を零してしまう。 　ドクンと波打ちまた質量を増した猛りを、直くんは先端から呑み込んで頭を上下させはじめた。 　絶妙な力加減で吸い上げながら舌を動かされると、すぐに身体が熱くなって絶頂へと追い詰められてしまう。 　上半身を少し起こして、柔らかい髪を指に絡ませて梳くように掻き揚げると、直くんは上目遣いで俺を見つめて口角を上げて微笑んだ。 「……　ひほひ……　ひひ？」 　口に咥えたまま喋る直くんに、つい笑ってしまう。 「……　ん、気持ち、いいけど……　、そんなにするともうイっちゃいそうだよ」 　直くんの頭を引いて咥内から離れると、直くんは唇を尖らせて不満げに俺を見上げた。 「――　んー、イッていいのに」 　そう言いながら、また唇を、其処に近づけようとする。 　このままでは、本当に口の中で早々とイってしましそうで……、俺は、直くんの脇の下へ手を挿し入れて、少し強引に身体を上へ持ち上げて、その唇をキスで塞いだ。 「……　ん、ふ、……、」 　舌を絡めとリ、唾液を送りあい、水音を鳴らしながら何度も角度を変えて、最後に下唇を軽く吸ってゆっくりと離れると、直くんは恍惚とした表情を浮かべていた。 　それはとても艶やかで、簡単に俺の情欲を煽る。