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お客さん 1

ピンポーン ピンポーン 僕はインターフォンの音で目が覚める 宅配便がくるはずもないし、知り合いもいない たいていマンションの売り込みか宗教の勧誘だ 普段あまり役にたっていないオートロックも、こういう時は力を発揮する。 売り込みの人は1Fのパネルの前から侵入できにないからだ。 だから僕はそのままほっておいた。どっちにしても力になれそうにないし 時計を見たら15:00すぎ あ~起きる時間なんだけど・・・僕はグズグズそのままベッドの中で丸まっていた ♪♪♪♪~ ♪♪♪♪~ なんだっていうんだよ、なんで携帯が鳴るんだ?もしかしてマネージャーかな? ノロノロとベッドから出てリビングにある携帯を手にとる 「三田さん・・・」 え?なんで?僕は恐る恐る通話ボタンを押した 「郁?もしかして寝てた?」 「あ・・いや、もう起きなくちゃって・・・」 えと、なんだろう?なんでだろう? 「急に電話してごめんな。いやさ、会社が急に引けて、いや違うな。腹いた起こして帰って来たんだ、俺」 「病院いきました?大丈夫ですか?」 「いや、違うよ。腹いたってことにしたんだ。 迷惑じゃなかったらさ、郁が仕事に行くまで遊びにいっていいかな」 え~と。なんで?よくわからないのに、僕の口は勝手に開いた 「いいですよ、何もないけど」 ガチャガチャ え?もう、またガチャガチャいわせてるし・・・。 僕は少し可笑しくなって部屋の扉を開けに行った

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