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あの人 4

コト 目の前にトールグラスが置かれる 向かい側にはマグカップ 「えと・・・」 「沢田がいつも飲んでたラテだ。意外と人気でな、俺は豆乳嫌いだが、そこそこ注文がある。」 「スタバにいったら、僕は自分用にこればっかりでしたね」 「まずくても責任はもてないがな」 「ごちそうになるなら、文句は言えません」 僕たちの空気だった。3年?4年?もっと前かもしれない。 貴方しかいなかった時間のやり取りと一緒が今ここにある。 なんだかそれを懐かしんでいる僕がいた 気がつく・・・過去のものにしていたのだと。思い出にしていたのだと 当人を前にして気がつく滑稽さにおかしくなって、僕は笑みを浮かべた 「本当は、違うことを言うはずだった・・・。どうしていたのか?とか、今何をしているのか?とか」 「もし、元気だったのか?なんで聞かれたら・・・。自分を保っていられなかったと思います。あなたは僕に「厳しいときこそ、厳しくいけ」と、交渉ごとに臨む場合のルールを叩きこんだ。今日そうしてくれたので、感謝してます。」 「俺の作戦は間違ったか・・・・。」 椅子の背もたれにのけぞって、ニヤリとほほ笑む 「動揺したのはお前だけじゃない、本当は本当に、そうだな、違うことを言おうと。 いや・・・何を言おうかとずっと考えていたんだが、顔をみたらどうにもできなくなった・・・。」 マグの中身をすすりながら、少し悔しそうに話すあなたを見て、僕は目的を思いだす。 「あなたに言わなくちゃいけないことがあって、ここにきたんです」 あなたは何も言わない。僕を静かにみているだけだ 今度は僕の番、だ。 「僕が逃げ出したのは・・・怒りに我を忘れたからです」

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