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腕輪
色葉×光
突然俺の部屋のドアが開けられて、ベッドで読んでいた漫画を置いてドアの方に目を向けようとドサっと上に乗り掛かられた。
「いーろっ♪これあげるっ」
酷く酔っ払って凄く笑顔な恋人に渡されたのは、黒の小さな鎖みたいなものに一つだけ金色の星がある腕輪。
記念日でもなんでもないのに渡されて戸惑いながら交互に見つめる。
「この腕輪どうしたの?」
「腕輪じゃないっ!アンクレットっていうの」
アンクレットってなんだろう?
そう考えている俺の頭ん中を見たかのように「足に付けるの」と光さんは俺の手からアンクレットを奪ってニコニコと俺の足首につけた。
それからそこにチュッチュと楽しそうにキスをしている。
「んふふ」
風呂入っといてよかったー…。
それにしてもよく分からないけど光さん可愛すぎる。
「このアンクレットどうしたの?」
「色葉くんに似合うと思って、前に買っていたのっ」
「前…?」
「この前ねーデパートに買い物に行ってたらねー見つけたの。色葉くんに似合うと思ってすぐ買っちゃったあ。でもねー渡すタイミングが分からなくてずっとしまってたの。今日渡せてよかったあ……。すごく似合うの」
んふふ、とこちらを見て上に登ってきて、今度は俺の両頬に手をやって唇にチュッチュとキスをし始めた。
俺と一緒にいないときでも俺のことを考えてくれている光さんが愛おしく思えてきて(いつもだけど)堪らなくなって、衝動的に光さんを組み敷いてしまう。
だって光さんが可愛いから!めっちゃ可愛いから悪い!
今すぐにでも襲いたい気持ちをなんとか抑えながら上から見下ろすと、光さんは「格好いいねえ」なんて呑気にしていた。
…ように見せかけて、少し頬を染めていて、この先を期待しているよう。
「ね、食べてもいい?」
唇に優しくキスを落として問いかけると、目を潤わせながら俺をじっと見つめてくる。
「食べて…?」
「それでは遠慮なく」
俺は光さんの返事を聞いてすぐに服を脱がせた。
それからはまあ満足するまで……というか、酔っ払いの光さんが落ちるまで、お互い求めあったのだった。
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