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きずあと

色葉×光 光さんの身体中に切り傷がある。自傷して残ったもの。 それを見て光さんは悲しい顔をするものだから、俺は心の片隅で、切っても痕が残らず完治してくれたらなーなんて思ってる。 そうしたらね、自傷することに対して後ろめたさ?みたいなものが減るだろうし。 「そんな悲しい顔しなくていいのに」 そう言って、腕にある傷にキスをしていく。 「ごめん…汚いから…」 「汚くないから、大丈夫。気にしないのー」 俺が気にしない、何も考えていない性格だって知ってるはずだから、気にしなくてもいいのに。気にする性格だったら即病院連れて行くって。 「俺は光さんが生きてくれてたらいいよ」 死にたくて切っているわけではないのは知っているから。切らないとやってられない時があるっていうのは知ってるから。 …………切らないように頑張っているのも知っているから、どうか無理をしないで欲しい。 結局光さんが眠りにつくまで、ずっと傷にキスをしていた。キスに夢中になって、眠っていたことに気付かなかったのは内緒。 キスしたところを蒸しタオルで優しく拭いた後、傷を消してくれるかもしれないクリームを塗る。 もし効いてくれないものでも(パッケージには効くって書いてあったけど)、プラセボ効果で効くかもしれないから俺は塗り続けている。 「ちゃんと効いてね〜。ひかさんの細胞と薬、頑張って」 俺は今日もそう願う。

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