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『来年も再来年も、ずっと……』(14)
ベッドの上にゆっくりと下ろされて、肌ざわりの良いシーツの感触が、柔らかく背中を捉えた。
「透さん……」
「ちょっと待ってね」
早く続きをって、手を伸ばす俺を宥めるように、透さんはにこっと笑ってベッドから離れて、寝室に備え付けられているドレッサーのところで、何かを物色してる。
「……どうしたの?」
頭だけ起こして声をかけると、透さんは小さな瓶を片手に戻ってきた。
「今日、ホテルに泊まるとは思ってなかったから」
って、目の前に差し出されたのは、乳液?
「うん、俺、なんでも大丈夫だし……」
――早く……って、俺は上体を起こして、急かすように透さんのシャツのボタンをはずしていく。
「直くん、焦らなくても俺、逃げないよ」
透さんはクスクスと笑いながら、俺のズボンのベルトを外し始めた。
「だって、焦らされ過ぎて、もう我慢できないんだもん」
シャツのボタンを全部外してシャツを脱がせて、俺の大好きなスッと伸びた綺麗な鎖骨に舌を這わせる。
「……直……」
吐息混じりの透さんの声が、頭の上から落ちてきた。
俺の名前を呼び捨てにする時は、透さんのエッチモードが盛り上がってきた証拠。もっとその気にさせたくて、俺は鎖骨を甘噛みしながら、透さんのベルトを外してスラックスの前を寛がせた。
「直……」
スラックスの中へ手を挿し入れようとしたところで名前を呼ばれて、不意に綺麗な指に顎を掬い上げられた途端に、唇が重なる。
「……ん……ふ……っ」
そのまま荒々しくベッドに押し倒されて、ズボンと下着は一気に剥ぎ取られ、透さんも自分の下衣を脱ぎ捨てた。
――透さんのエッチモード、最高潮!
「ホント、直は煽るのが上手いね」
キスを解いて、首筋から胸へと舌を這わせながら、透さんは少し掠れた声でそう言った。
「え……? そうかな……っんん」
足を持ち上げられて、指で割り開かれた後孔に、さっきの乳液が流し込まれて、間髪入れずに透さんの指が侵入してくる。
「そうだよ。初めて出逢ったあの夜も、直が俺の服を脱がせてくれたの憶えてない?」
「あぁっ、んっ……ふぁあっ」
――そうだっけ……? って答える間もなく、前立腺を刺激されて言葉にならない声をあげる。
「気持ちいい?」
そこを何度も擦られると、またぞくぞくとした快感が身体中に広がっていく。
「あっ……い、く……あぁっ」
ドライでイくあの快感。くるっ! って思った瞬間に指を引き抜かれて、喪失感に溜め息のような声を漏らした。その上、トロトロと先走りを溢れさせている屹立の根本をきつく握られて、俺は透さんを見上げて泣きそうな声を出してしまう。
「と、透さん……」
「まだ、イっちゃ駄目」
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