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7 幸せになるまであと358日-2。

『ん…?』 『おはよう。』 『うわぁぁ!!!』 いきなりの西野さんのアップに慌てて飛び起きる。 『そんなに驚かなくても…』 『す…すみません。』 『結構寝たな。もう夕方だけど。』 『えぇっ!?もう夕方ですか!?』 『うん。どっか行く?って言ってもなぁ…』 『どうしましょう?ご飯まで時間ありますよね?』 『先、風呂入るか。部屋に露天風呂付いてたろ?』 『あっ!!そうでした!!』 障子を開けると、立派な露天風呂が。 ちょうど夕日も見えて、今がベストな時間なのかもしれない。 『西野さん先にどうぞ。』 『えっ?一緒に入らないのか?』 『なっ!!なんで一緒に入るんですか!?』 『恋人同士だから。』 『だから疑似ですって!!』 『なんだよ。そんなに嫌がらんでもいいだろう?ってか男同士なんだから一緒に温泉入るの普通だろ。』 『あっ…』 確かに… 男友達とかと一緒に旅行行っても普通に一緒に温泉入るし… 俺、何意識してんだよ。 自分が恥ずかしくなる。 『じゃ、俺先に入ってるから。』 そう言って西野さんは風呂に行ってしまった。 俺も準備をしながら部屋の中から見える露天風呂に目を向ける。 無理無理!!絶対無理!!! 意識とかそんな問題じゃなくて、あのムキムキの前にこんな体出せねぇよ。 西野さんの体は程よく鍛えられていて腹筋もあり、なんともパーフェクトな体だった。 まぁ…あの体じゃ無理矢理欲しい物を手に入たくなってあっさり手に入れちゃう気もわかるよな…なんて。 俺が女ならメロメロだ。 いや、男でもちょっと危ういか… って、俺はノーマルだ。 どうしてこうも俺は持って行かれやすいのか。 ノリのいい性格だということはわかっているが、そんなとこまで乗らんでいい!!と自分にツッコミを入れる。 『おーい。天野!!夕日沈んじゃうぞー!!!』 露天風呂からそんな声が聞こえ、俺は慌てて向かったのだった。

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