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33 幸せになるまであと132日-2。

『もう帰りましょうよ。』 『いや、もうちょっと待て。』 人が少なくなった海岸で西野さんが俺を止める。 夕方も近く、ほとんどの人が帰って行ったというのにこの人は何してんだ? さっきから何度も帰ろうと言っているのに、一向にその場を動かず何かを待っている。 『西野さん!!』 『来た!!』 そう言って隣で立つ俺の腕をグイッと引いて座らせた。 『うわぁ…綺麗…』 沈み始めた夕日が水面に写ってすごく綺麗だ。 水平線がオレンジに染まって…癒される。 『これが見たかったんだよなぁ。』 満足そうな顔で夕日を見る西野さんの横顔に釘付けになった。 かっこいい… こんなに綺麗な夕日を一緒に見るのは二回目で、初詣に行ったことを思い出す。 なんか懐かしいな… あの時はまさか自分がこんな気持ちになってしまうなんて思ってもいなかった。 『天野…』 『はい?』 『俺といて楽しい?』 『な…なんですか!?いきなり…』 『ん?急に聞いてみたくなっただけ…』 『た…楽しいですよ…』 『そっか。よかった。』 夕日を見ながら少し笑った西野さんの顔がまたかっこよくて、俺は自然と目を逸らしたのだった。

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