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Tritoma※

いいところを探り当てられ、悦に浸っている声が絶え間なく溢されていき、それでもまだ足りないとばかりに後孔が疼いている。 いつの間にか昂りを取り戻し、気が付けばまたしても自身からは淫らな欲望が溢れ出し、はしたなく伝い落ちながら誘うように身体を彩っている。 新たに流れていく白濁を掬われ、再び後ろへと指を差し入れてぐちぐちと掻き回し、恥も外聞もなく喘いではだらしなく唇を開いてしまう。 唾液を飲み込む隙も無く、普段からはかけ離れた声を漏らしてばかりおり、透明な糸が一筋顎へと引かれていく。 このままではいけないのに、分かっているのに快楽へと屈してしまい、ナキツの指に掻き乱されているそこからじんわりとした熱を感じ、受け入れる態勢が整っていく事を嫌でも突き付けられてしまう。 あんなにも我を見失い、乱れる姿なんて誰にも知られたくないのに、暫しの時を経て与えられる淫奔な戯れに容易く酔い、蕩けて正常な判断などとうに出来なくなっている。 「はぁっ、あ、うっ……、んぅっ……」 「気持ちいいですか……? 真宮さん」 「あっ、はぁっ、んっ……! そ、こっ……、も、やめっ……」 「どうしてですか……? 嘘をつくのは感心しません。とてもやめてほしいようには見えないですよ」 「あっ、あぁっ……! そこ、ばっか……、やめっ……、おかしくな、るっ……はぁっ」 「気持ち良過ぎて、おかしくなりそうなんですか……? 此処を弄られるのがそんなにたまらない……?」 「んっ、あっ、はぁっ」 「真宮さん……、どうなんですか。その唇は飾りではありませんよね。きちんと答えて下さい」 「あっ……、んぅっ! はぁっ、あっ、もう、い、いっ……、気持ちいいっ……、あ、んっ、おかしくなるっ……」 窄まりを指で弄くられながら、やがて反らせていた自身へとナキツの手が伸び、双方を激しく愛でられて泥沼の快楽に叩き落とされていく。 いやいやと頭を振りながらも、腰を揺らして甘やかな悦楽を素直に受け入れており、そそり立つ自身が何よりもの証拠となってしまっている。 愛情を持って攻められ、とうとう負かされて従順に快感を貪り始めると、ナキツは微笑みながらも情欲を孕み、穏やかに見えても瞳には獰猛な獣が息づいている。 太股を撫でられるだけでもびくりと身体が反応を示し、次いでナキツが口付けをして舐めてくる。 最早何処を触られても過敏なまでに拾い上げ、狂おしいほどの悦びへといざなわれていき、ぐちぐちと掻き混ぜられる音にすら煽られて貪欲に堕ちていく。 「ようやく素直になれましたね。可愛いです、真宮さん……。そんなに気持ちいいんですか?」 「んっ、んぅっ……、はぁっ、あっ、い、いっ……、いい、からっ……もう、いちいち、聞、くなっ……あ、あぁっ」 「だって……、真宮さんの口から直接聞きたいんです。もっと感じて、気持ち良くなって下さい」 「あっ、あぁっ……、はぁ、んっ、んんっ……!」 執拗なまでの愛撫により、いつしかひくついている其処が解されていき、白濁に塗れて誘うように色付いている。 欲望を丹念に塗り込まれ、指で丁寧に広げられていき、更なる熱を欲しているかのようにいやらしく収縮を繰り返し、身体は正直に淡い期待を抱いている。 「真宮さん……」 何処と無く甘えるような声音で、しとどに溢れた欲に濡れている其処から指を引き抜き、情欲を孕む表情でナキツが近付いてくる。 一時の休息に自然と息が漏れ、涙で濡れる視線を滑らせれば、間近で見下ろすナキツと目が合い、次いで静かに口付けられる。 唇が触れ合うだけで、ゆっくりと僅かに距離を置き、熱情に富んだ眼差しに捕らわれて背筋がぞくりと戦慄き、次第に蕩けて感化されていく。 「入ってもいいですか……?」 「はあっ、ん……」 耳元に唇を寄せ、囁かれるだけでじんわりと熱を纏い、それだけでどうしようもなく感じてしまう。 目蓋を下ろして吐息を漏らし、一身に注がれる狂おしいほどの想いに抱かれ、もたらされる甘い痺れに身を強張らせる。 「あっ……、ん、い、やだっ……、はあっ」 更なる熱量で穿たれることを此の身は望んでいるはずなのに、受け入れたらいよいよ自分を見失ってしまいそうで怖く、一夜の情景が過って顔を背ける。 自分は一体どうしてしまったのかと思っても、どのような言い訳を並べ立てたところで無意味であり、簡単に流された身体は確かに悦楽を欲している。 でも、今度はまたどうなってしまうのか分からず、今更になって怯えを覗かせてしまい、ナキツの望みを拒んで唇を閉ざしている。 いやらしい行いに呑まれていながらも、視線を逸らして不安そうな表情をしている様を見下ろし、ナキツが優しく頬や額に口付けてくる。 「ここまできてそんな事言われたら……、泣いてしまいます」 「んっ、ん……」 「真宮さん……、好きです」 「はぁっ、あっ……」 「いじわるしないで……。入ってもいいですか……」 「あっ、ん……、やっ、いやだっ……」 「ダメ……?」 「あ、うっ……、だめっ……」 「困ったな……。それなら仕方ない」 幼子をあやすように優しく紡ぎ、少し困ったようにはにかんでみせてから首筋へと口付けされ、甘ったるい吐息を溢してしまう。 何を企てているのか分からず、視界から消えていくナキツを目で追うも、愛しげに口付けを繰り返されて集中出来ず、熱っぽく吐息を乱しているしかない。 「はぁっ、あっ……、ナキツ……」 追い縋るように手をさ迷わせれば、すぐにも温もりに触れ、ナキツの手が重ねられる。 安心させるかのように撫でられ、そうして離れていく温もりは下腹部へと向かい、秘められし口をすりと指で擦られて熱が生じる。 円を描いて滑らせ、自身から垂れ流された白濁を塗り付け、再び指を突き入れるも浅いところで抜き差しを繰り返す。 先程までとは対照的な動きで、あまり動かさずに少し突き入れたところから出たり入ったりを繰り返し、次第にそれは悩ましい疼きを生み出していく。

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