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孤高のカタルシス※
「はぁ……、ん、ふ」
煽るように首筋を擦り、唾液が溢れる程に深く、執拗に舌を絡めては口内を支配していく。
逃れようとしても離さず、奥へと捩じ込んでいつまでも捕らえ、その度に唾液がくちゅりと混ざり合う。
頬から口蓋へと舌を滑らせ、歯列をなぞりながら一層繋がりを深くし、真宮の後頭部を押さえ付けて逃れられないようにする。
苦しそうな息が漏れるも、思考が事切れるまで淫らな口付けを交わし、辛そうな声を漏らしながらも徐々に熱が孕まれていく。
「はっ、はぁっ、はっ……、ん……」
息をもつけないくらいに攻め立て、やがて耐えられなくなったらしい真宮から、とんと胸を叩かれて必死に主張をされる。
限界だと訴えており、渋々ながらもようやく唇を解放してやると、途端に荒い呼吸が繰り返される。
長く、激しい口付けにより、舌先からは悩ましい糸を引き合い、これ以上ない程に情欲を燻らせている。
目前では、相変わらず眉を寄せながら目蓋を伏せ、頬を紅潮させている青年が居り、唇からは収めきれなかった唾液が伝い落ちている。
「またそういう顔する。自覚がねえのも問題だよなァ。切なそうに喘いじゃって、キスだけでもう我慢出来なくなっちゃったの……?」
「んっ……、やめ」
顎を艶かしく彩っている唾液ごと舐め上げ、軽く触れるだけの口付けを落としてから、視線を合わせられないでいる彼を見つめる。
弱々しく拒んでも、結局は抜け出せることもなく首筋へとキスをされ、真宮からは甘ったるい吐息が零れ落ちている。
舌を差し出せば、それだけでひくりと過剰に反応を示し、更なる熱情を孕んだ吐息を漏らしている。
健気に声を抑え、最早何の力も入っていない手は縋るように触れ、肩へと添えられたまま懸命に耐え忍ぼうとしている。
「やめてほしいなんて嘘だろ……? もう勃ってるんじゃねえの? やらしいなァ、俺まだなんにもしてないのに」
「はぁっ、ちが……、お前が……、んっ」
「俺が何……? 俺が悪いの……? 堪え性のない自分を差し置いて俺を責めようなんて、随分と悪い子だよなァ。躾がなってない」
「んっ、く……、はぁ」
「キスだけでたまらなくなっちゃうなんて、真宮ちゃんてホントやらしい。こんなに感じやすいんじゃ大変だろ? 耐えられるの? なァ、真宮……。欲しいって言えよ」
「はぁ、は……、黙れ……、んっ」
耳元で囁き、舌を差し入れては耳朶を食み、同時にするりと手を差し伸べて裾から侵入し、脇腹を撫でながら衣服をゆっくりと捲り上げていく。
そうして一方の手は下腹部へと降り、兆候が見え始めている自身へと触れれば、吐息を漏らしながらも抵抗しようとする。
生地越しに撫で、すでに悦びを教え込まれている身体は従順に応え、揉むように触れていくと更に主張が増していく。
「直接触ってやろうか……? これだけじゃどうせ足りないんだろ? グチュグチュ言わせながら滅茶苦茶に弄られんのが大好きだもんなァ、お前」
「はぁ、は……、誰が……、んっ、お前、なんか……」
「精一杯の虚勢の割に、すでに崩れちまいそうじゃねえかよ。なァ……、物足りないんだろ? 触ってあげるよ……? 早くやらしくなっちゃえよ。我慢して何の得になるの……?」
「んっ……、はぁ、は」
たまらなくて仕方がないくせに、理性が邪魔をして必死に繋ぎ止めている。
熱っぽく呼吸を乱し、快楽に流され始めている様を見て、容易く彼を仕切りへと押し付ける。
乱暴に衣服をたくし上げて胸を晒し、尖りへと歯を立てると痛そうな声を漏らしながらも、其処には確かに甘さが含まれている。
無理矢理に悦楽を叩き込んできたことで、身体を重ねていく程により快感へ堕ちやすく、淫らな行為を受け入れやすくなっている。
拒絶を示しても何ら力は入っておらず、手の甲を唇に添えて懸命に声を忍んでおり、自分によって彼はどんどん塗り変えられていく。
「はぁっ、あ……、やめ……」
「真宮ちゃんはいじめられるのが大好きだから、無理矢理されるほうが感じるんだよな……? だから嘘でもやめてなんて言うんだろ。そのほうが興奮するから」
「はぁ、ん……、ちが、あっ」
「乳首弄られて喘いでる奴が何言ったって無意味だよな? 説得力ないね。だってほら……、こんなに尖っちゃってる」
「あっ、ぅ……」
「えろい顔。そんなんでよく頭なんて張れるよなァ。刻也さんとやらに顔向け出来んの? ナキツは? 有仁は? 何でもない顔をして、いつまで隠し通せるつもりでいるの……?」
「はぁ、はぁ、う、るせぇ……、ん、黙れ……」
胸元の起立を舐め上げれば、真宮からは一際情欲を孕んだ声が漏れ、熱に包まれて次第に蕩けていく。
一方は指で摘まみ、擦ったりしながら捏ね回し、甘美なる熱を絶えず与える。
押し退けようという意思は見えても、肩へと添えられているだけの手は無力であり、悦楽に打ち震えて戦意をとうに失っている。
悩ましい息遣いは途切れず、うっすらと目に涙を浮かべながら感じており、葛藤へと落とされながらも身体は素直に享受している。
わざとらしく音を立て、唾液を湛えながら尖りを舐め回すと、嫌がる態度を表してはいても感じている様が滲み出ていく。
辱しめられる程に、彼は弱々しく抵抗を試みながらも感じ入り、すっかり与えられる快楽から逃げられなくなっている。
足を取られて溺れていくかのように、彼もまた深みへと填まっているのだろうか。
「苦しそうだな。出してやるよ」
「んっ、やめ……、テメ何して……」
ひとしきり弄んでから胸を離れ、その気になっている自身を擦ってからベルトへ手を掛け、制止を捩じ伏せてすでに熱を孕んでいる其れを外気に晒す。
「どうしたの、これ。俺何かしたっけ? どうして勃ってるの……? 教えてよ、真宮」
「あっ……」
「あれからいい子にしてたか……? 誰ともえっちなことしてない? すぐこんな風に成り果てるお前に耐えられたかな?」
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