─颯 side─ いきなり兄さんが言った。 「もし、僕がいじめられてたらどうする？」 急でびっくりした。そんなの…。 「その人たち、誰？誰にいじめられてるの？ねぇ兄さん。教えてよ。お願い」 (その人たち**して兄さんを幸せにするよ) なんて言えたらいいのにね。ふふっ。 兄さんは少しびっくりして、そんなの冗談だよ。って困りながら言った。かわいいなぁと思った。 そんな顔、ボク以外の人に見せて欲しくないな。 「そんな顔、いつも見せてるの？」 「？そんな顔って？」 「こういう顔だよ。兄さん。お願いだから、ボク以外にそんな顔見せないで。(嫉妬で狂ちゃいそうだから)」 「？わかった」 「ねぇ、兄さん。ボクのこと好き？ボクは兄さんのこと(一人の人として)好きだよ。」 はにかみながら兄さんは言った。 「？もちろん僕も、好きだよ」 あぁ、多分兄さんは兄弟的な意味で言ったんだろうけどなぁ。 ねえ兄さん。ずっとボクが見てるから。 ──兄さんもボクのそば離れないでね？ 約束だよ。兄さん？