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第7話
重い足取りで家に帰った。
「ただいま」
その言葉に返事などない。
リビングのドアを開けると、なんだ帰ってきたんだと言う冷たい言葉。
今日は機嫌いいんだ。そう思った。
いつもなら僕になんか興味なかったから。
話す時なんてあるわけが無い。
それよりも、なんだ帰ってきたんだ。だけで
嬉しくなってしまう自分が嫌だった。
学校に比べればどうってこと無かった。
叔母さんの方は。
自分は関わりたくない一心で僕を避けていた。
弟に悟られずに。
叔父さんは違った。学校と同じように扱われた。
おばさんに言っても何も変わらないと分かっているから、言わない。
弟には、心配かけたくなかった。
そっとしておいてくれた方が良かった。
みんなには、弟と先生にだけはバレたくない。
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