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第134話 (拓真)

俺と和希の付き合いは順調に進んでいる。 週末は俺の所に泊まり平日も呼び出し都合がつけば泊まり、まあ、殆ど泊まりに来ている。 夏休みは全部独占できたせいか何となく和希が居ないと物足らなく感じて講義のある昼は仕方ないと諦め、その代わり夜を独占する様になった。 相変わらずバイトもしているから帰る時間を見計らって待っていて、そのまま俺のアパートに連れて来たりと、どんどん俺は和希にのめり込み独占欲を露わにしていった。 10月も半ばに和希と部屋でまったりと過ごしていた所にLINEがあった。 "拓真、元気?" 既読すると合コンを頼んでいた由香里からだった。 ああ、そう言えば合コンのメンツ頼んでたなと思い出し、和希が居る所でLINEするのもなと思うがこっちが頼んでいるんだからと返信を返す。 "久しぶり、合コンのメンツ揃えたか" "色んなタイプ揃えたわよ。場所とかの打合せしながらデ-トしない?" 場所とか日にち決めか、そうだな幹事だし打合せするかと考え "OK、但しデ-トじゃねぇって何回も言ってるだろう" "別にどっちだって言いじゃん。来週の土曜に11時に駅前でいい?" "それでいい。但し打合せしながら昼飯食べて、買物付き合うだけだからな" "OK.OK" LINEを止めスマホをテ-ブルに置く。 ああ、疲れる。 和希を見ると悪いと思ったのか雑誌を見ていた。 その和希の姿を見詰めながら、どうする和希に話した方がいいか別に何にも無いんだから余計な事言わない方が言いか迷っていた。 暫く考えていると和希の方から 「拓真、どうしたの?何かややこしい事?LINE終わってから考え込んでるよ」 迷っていたが、別に怪しまれる事は何にも無いと和希に話す事にした。 「和希、今のLINE、女からで今度先輩に頼まれて合コンの幹事しなきゃなんなくなった。で、その打合せに来週の土曜会う事になった。こっちから女の子集めてくれって頼んだから仕方無いんだ。悪い。打合せに昼飯食べるだけだから」 そして前のサ-クルの飲み会の時にしつこく先輩に頼まれた事、忘れていたがばったり構内で会ってまた、頼まれ急かされた事を話した。 言い訳がましい気がするが本当の事だ。 黙って俺の話を聞いていた和希が口を開いた。 「……拓真、正直に話してくれてありがとう。先輩の頼みじゃ仕方無いね」 少し不安そうに感じだが、俺に気を使ってか一応明るく言ってくれた。 「和希、本当、ごめん。しつこくって取り敢えず1回合コンすれば気が済むと思うから」 手を合わせて謝る。 「うん、拓真の事情も解るから、それに怪しまれる事するなら俺に言わないと思うから…信じてるし……」 和希の言葉に今までの俺じゃあ絶対に信じて貰える訳無いのに付き合ってからの俺の事を信じようと思ってくれた和希に感動して 「和希、信じてくれて、ありがとう」 力いっぱい抱きしめた。

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