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第144話 合コン②(拓真)
俺と由香里がくっついて、コソコソ話してるのがイチャイチャしてる様に見えたのか段々と周りもカップルになりつつ有った。
ある程度カップルぽくなった所で
「ねえ、合コンって言ったらゲ-ムじゃない?」
盛り上げる為に由香里が提案した。
皆んなも賛成し
「まあ、定番ではあるけど山手線ゲ-ムからするぅ」
OK!……OK!
山手線ゲ-ムでは初めは遠慮して赤い物?グループアイドルの名前?とか言っていたのが、ゲ-ムが進むうちに異性で好きな所は?自分の自慢出来る所は?とか核心に触れるようなお題が出るようになり場は盛り上げり、罰ゲ-ムは恥ずかしい体験話かコップ半分位のビ-ル一気飲みになり恥ずかしい体験は言いたがらないから自然と一気飲みが続く。
酒が入り尚更、盛り上がった。
合コン慣れして盛り上げる由香里に任せていたのがいけなかった。
由香里が「じゃあ、今度は左隣の人と2人1組でゲ-ムに参加するわよぉ〜」
「何、何?」「どんなゲ-ム?」
周りでは興味津々で何か期待してるように聞く。
俺は急に言い出した由香里のゲ-ムが解らず、黙って聞いていた。
「この紙にお題が書いてあるから、シャッフルして伏せて出す。其々の代表者がじゃんけんしてビリの組みがこのお題の指示通りにするのよぉ。変形王様ゲ-ムかな?」
成る程、王様ゲ-ムなら誰と誰が当たるか解らないが最初から組み同士で罰ゲ-ムすれば寄りカップル率が上がるって事か、やるな由香里もと感心してると
「もちろん、私と拓真も参加するから。これならインチキ無しだし平等でしょう?紙に書いたのは私だけどシャッフルするから何が出るか解らないし引くのはビリの人が引くわけだし」
おい、何言い出してるんだよと心で思ったが、場の雰囲気を悪くすると思い、由香里を睨んだだけにした。
由香里はエヘって舌を出し、してやったりって顔をする。
やられたと思ったが、じゃんけんで負けなきゃ良いと開き直った。
それか他の奴がやりたく無いと言うのを待った。
「楽しそう」「やる、やる」「何、書いてるんだろう」「ヤバそうなのだったりして」
場は盛り上げり更に由香里は
「じゃんけんでビリの組みは紙の指示通りして貰うけど、1番勝ち抜けで勝率の良い組みも何かご褒美あげないと勝ってばかりだと面白く無いわねぇ。……そうだ。最後に1番勝率良かった組みの女子からキスはどう?最後の最後、ご褒美」
「やぁん、ドキドキしちゃう」「斬新」「楽しそう」「遣り甲斐ある」……。
皆んな変なテンションで盛り上がり、酒も入ってノリノリになっていた。
これで、ビリにも1番抜けも出来なくなった。
由香里の場数踏んでるだけ有って策略が凄い。
合コン慣れしてるのも良し悪しだなと思い、俺も諦めて嫌々参加する事にした。
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