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第181話 初めての就活面接(和樹)
拓真がそんな事をしてるとは思わずに、明日に備えて準備をして早めに就寝した。
明日は初めての就職面接で早くにベットに入ったのに緊張してるのか?中々、寝付けずにいた。
「えっと、ス-ツ用意したし筆記用OK、後は履歴書と会社案内の資料でしょ、腕時計とハンカチとティッシュ。大丈夫、大丈夫。何回も確認してるし」
ベットで明日の確認をし「早く、寝なきゃ」と思っていた。
拓真、帰ってるかなぁ?
合コンって言ってたけど……大丈夫だよね。
今までも何回か、付き合いで行ってたけど1次会で帰って来てたし、それに後ろめたい事があるなら「誘われたから、合コン行ってくる」ってはっきり言わないよね。
「付き合いで仕方無く」「どうせ、人寄せパンダだからな」とか言ってたし。
「電話しようかな?」
携帯を取り、少し考えて止めた。
ウザいかな?
合コンとか飲みに行ってるだけで、帰ってるか?確認するのって疑ってるみたいで……。
俺を信じて無いのか?って、思われても嫌だなぁ。
今までも合コンや飲みに行っても、きちんと帰って来てたし。
うん、大丈夫.大丈夫、拓真を信じよう。
俺は明日の面接だ。
第1希望とかじゃないし、度胸試しというか取り敢えず受けて見て、面接の雰囲気を確かめたかった。
小さな会社だし……大丈夫だよね。
あ~、でも初めての就職面接だから緊張する~。
明日に備えて早く寝なきゃ。
「以上で、面接は終わりです。合否は1週間以内にご連絡します。本日はありがとうございました」
椅子から立ち上がって
「ありがとうございます」
面接室を出た。
あ~、緊張した~。
2人の面接官に色々質問され、たぶんシュミレーション通りには答えられていたと思うけど…緊張して話した内容覚えて無い。
会社を出て駅まで歩いて行く道すがら、小さな会社で余り就活生は居ないのか?と思っていたのが甘かった
小さな会社だから、求人に対して就活生は思ったより多く現実を知った気がした。
俺の大学ぐらいのレベルなら、どこにでもある。
皆んな企業の大小に関わらず、就活してるんだろう。
でも、携帯でも面接の質問例や失敗談など何回も見たし、自分でも何回も練習した。
面接官の印象は悪く無かった。
たぶん、大丈夫だ…と思う。
初めての就活で落ちたら……幸先が悪いな。
この楽観的な考えが、拓真の事も就活も困難になっていく事になるとは……。
初めての就職面接から1週間。
これから大学に行こうか?と準備をしてた時に携帯が鳴った。
「拓真?もしかして…」
ドキドキしながら携帯の画面を見ると、やはり面接した会社からだった。
ドキドキ…ドキドキ……
「はい、明石です」
「xxx xxx … xxxx xxxです。今回は弊社を面接して頂きありがとうございます。xxxxx…xxx。では失礼します」
切れた携帯を見てガ-ンと頭が鳴った。
「落ちた」
思ったより就活生が多いと思ったけど……自分は受かると少し自信があった。
何が悪かったんだろう?
印象も悪く無かった。
試しで面接したから?本気度が無かったから?
段々と落ち込み1人で居たく無かった。
無性に拓真に会いたい。
拓真に会って、慰めて貰いたかった。
俺は部屋を出て大学に行かずに、拓真が居るか解らないけど拓真のアパートに向かった。
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