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第246話 悪い仲間再び(拓真)
和樹が武史と会うとLineが昨日あった。
それを見て、バイト休みなら武史と会う暇あるなら俺と会えば良いだろうと身勝手に考えていた。
和樹は俺の事を好きだと思うしそれは間違い無い。
けど……何だか、いつも二の次にされてるような感じがする。
就活も終わり卒論も終わり、バイトは年内続けると言ってたが少しは減らして俺を優先すべきじゃないか?と考えてた所に、武史と会うってLineがあってムシャクシャしてた。
和樹が俺の思い通りにならない事にも。
あ~何か憂さ晴らししてぇ~。
あの店も、あれ以来行ってねぇ~けど……もう面倒くせぇ~しな。
女か~。
俺が誘えば、たぶんホイホイ着いてくるだろうけど……誤解されるのは勘弁だな。
グダグダ…と考えゴロゴロしてたら夕方になり、いきなりスマホが鳴った。
佐々木?
久し振りの佐々木からの電話に、合コンのメンツ足りないのか?と考え、暇だし聞くだけ聞いてどうするか決める事にし電話に出た。
「佐々木?久し振り~」
「拓真、何してた?」
「別に、何もして無いけど……」
「今、金子と飲んでるんだ。来ない?」
「相変わらずツルんでるんだな。どこ?合コン?」
「いや、ただの飲み~。近くだから拓真も呼ぼうって話しになったから」
聞いてみたら、俺の最寄り駅から2つ先の駅前で飲んでた。
暇だし~、憂さ晴らしに丁度良い。
たぶん、ナンパの餌に使われるんだろうけど……。
「解った。そこなら行ける」
「おう。待ってる」
スマホを切り出掛ける準備をした。
「おう、拓真ぁ~久し振り~」
「良く来てくれたなぁ~」
「近いからな。遠かったら来ない。佐々木も金子も本当に仲良いよな?」
「まあな。拓真、座れよ。取り敢えず生で良い?」
「ああ、頼む」
「ここにあるの適当に食べてくれよ。後、他に食べたいもの合ったら注文して」
「解った。珍しく合コンじゃなく飲みなの?」
生ビールが届いてグビグビ…飲んだ。
あ~美味い~。
「まあな。最近は合コンより飲みの方が多いかな。合コンもメンツの新鮮味が無くなってきたし、それなら飲みの方がOLさんとか知り合えるじゃん」
「年上ブ-ム?」
「年上の方が可愛いがってくれるし、社会人だと奢ってもくれるから、いいぜ」
「そんなもんかねぇ~」
「拓真はモテるから女が勝手に寄ってくるだろうけど世の男はそうやって努力してんの!」
「はい.はい。頑張れ~」
「拓真も協力して~」
「何で?」
「拓真はここに居て取り敢えず話し合わせてくれれば良いから。な、頼むよ」
「ここに居て何もしなくていいんだな」
「……それで良いから」
「ま、適当にしてくれ。俺は飲みたいだけ」
「よし、金子。これで大丈夫だな」
「後は、良さそうな人を探して一緒に……佐々木、あそこのOL風どお?さっきから良いなぁ~と目を付けてたんだ~」
「良いじゃん。金子行く?俺が行く?」
「2人で行こうぜ。拓真、ここで待ってて」
俺を残してOL3人組の元にナンパしに行った。
全く、良くやるなぁ~。
佐々木と金子は女達の所に行き、俺の方を指刺し上手く話し3人のOLを席まで連れてきた。
どうやらナンパに成功したらしい。
結構飲んでいたのか?3人共陽気だった。
佐々木と金子が色々話し掛けていた。
やはりOLで同じ会社らしい。
俺達より2つ上だった。
金子は相変わらず可愛さアピールし佐々木は場を盛り上げ、俺はいつも通り適当に相槌を打つだけだ。
金子も佐々木も上手く楽しませ酒をどんどん勧め、帰り際には支えて歩くような感じだった。
金子と佐々木がタイプの子を支え店を出る。
残った俺は席を立つと、女が「立たせて~♪」って言うから腕を引き上げるとそのまま腕を組んできた。
店の外に出ると、金子と佐々木にしなだれ掛かる女を支え待ってた。
腕を組まれた俺を見ると金子がウインクしてきた。
どう言う意味だ?
「んじゃ、ここで解散だな」
「それぞれ送ってく事で。友美さん、大丈夫?」
佐々木と金子がそう言ってそれぞれ女と消えて行った
どうするかな?
暫く考えてると女の方から声を掛けてきた。
「ねぇ~いつまでここに居るの~。今日ね、本当~は美久ちゃんの部屋に泊まる予定だったけど~あの分じゃ泊まれないわね~。君のお家遠いの?」
「ここから2つ先」
「んじゃあ、君の家に行こう~よ♪」
「帰れば良いじゃん」
「私んとこは~ここからちょっとあるの。だから美久ちゃんちに泊まって明日一緒に出勤する筈だったのに~。たぶん友美さんはラブホでしょ~。早くぅ行こう♪」
グイグイ引っ張られ駅に向かう。
こうなったら成り行きに任せるか。
部屋で誘ってきたら……それもその時次第だな。
面倒になり、そのまま俺の部屋に行った。
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