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第305話 番外編~拓真(13)~

「ハンバーグ作りではしゃいでたから、ぐっすり寝てます」 「そうか。今日はありがとう。急に打合せが変更になってしまったから、助かったよ。それとハンバーグ美味かった。ご馳走さま」 「出過ぎた真似したかな?と思ったんですけど、良かったです。洗い物したら帰ります」 にこにこ笑って、俺が食べ終わった皿やら茶碗を片付け洗い物を始めた。 その姿を眺めて考えて居た事を話した。 「森本君、新規の仕事が入って、これまでの様に早く帰宅出来るか?解らない。そこで…もし森本君が良ければ…夕飯を作って、ここで食べて帰らないか?バイトの条件には入って無いが考えて欲しい。煌も俺が帰るまで腹空かせてるのも…」 簡単に洗い物を済ませた森本がにこにこ笑顔で話す。 「僕は構いませんよ。どうせ自分の部屋で夕飯作って食べてますし、1人で食べるより煌君と一緒に食べる方が楽しいです。ただ…僕の料理って、本当にありふれた料理ですけど…」 「それが良いんだ。朝は食パンと牛乳だし昼は幼稚園で出る弁当だし、夜は俺が作るのが面倒で、いや、正直に話すとカレーや肉焼く位しか出来ないから、ついつい弁当や惣菜になってしまう。これでは煌の栄養も偏るとはずっと思ってた。今日、煌が楽しそうに森本君と料理作ったり食べた話しを聞いて…森本君が良ければ頼めないか?と思った。手料理に拘らなくても良いし、面倒な時は惣菜や弁当でも構わないが、煌と一緒に食べてくれないか?」 「解りました。そう言う事なら喜んで!」 「あ~良かった~。これで煌も喜ぶ。食費だが、取り敢えず3万渡すが足りなくなったら、その都度教えてくれ。あと、仕事で遅くなる時には、今日みたいにLineする。食事も済ませて、悪いが煌と風呂に入って貰えれば助かる」 風呂までは図々しいだろうか? 「食費の3万は頂きますが、僕も食べますから足りない分は僕が払います。出来るだけ3万でやり繰りします。あとは…遅くなる時の連絡はお願いします。パパが帰って来るまで待ってるみたいなので、生活リズムが乱れないようにした方が良いですからね。遅くなる時には、僕が一緒にお風呂に入りますから」 図々しい事を言ってる自覚は充分にあり、笑顔を絶やさず話す森本に救われた気がした。 「本当に、申し訳無いが頼む」 「はい! 煌君と居るのは凄く楽しいですし、僕も正直助かりますから。あっ、話してたら遅くなりましたねすみません。じゃあ、僕は帰ります」 責めてもと思い玄関まで見送り 「今日は本当に助かった。ありがとう」 「大丈夫です。そう気にしないで下さい。じゃあ、おやすみなさい」 ドアを開けバタンッ!と閉まったドアを見つめた。 人の気配が無いリビングは寒々と感じた。 「風呂に入って煌と一緒に寝るか」 寂しさを紛らわすように独り言を話し、浴室に向かった。 ザァザァ…ザァ…… 髪を洗いシャワー浴びて体を洗おうとシャワーを止めた。 その時に森本もこの浴室を使ったんだなぁ~と、ふっと思った。 煌が ‘ひなとしゃぼん玉作った~’と、嬉しそうに話してたな。 煌と森本がこの浴室で泡だらけになり遊んでる姿が目に見えるようだ。 思わず微笑ましくなり、俺も笑顔になる。 キャッキャッ…と遊ぶ煌と、にこにこ笑ってる森本。 その時に……森本のあの笑顔と同時に素っ裸の姿を想像した。 体は小さな割には手足が長いし肌も色白だ。 ……ジーパンやスキニーパンツ姿が多く、小さなプリっとした尻の形も解る…。 彼女は居るのだろうか?  保育専門学校なら女子も多いし彼女位は居るだろう。 もし、居ないとしてもあの性格の良さなら女子にモテるだろうな。 どんな風に女を抱くのか? やはり、そんな時には男らしい顔になるのか? いや、森本なら……可愛いらしい声も出すかもな。 森本の事を考えて体を洗ってると、俺の男根がピクッと反応し半勃ちになり、数回扱くと完勃ちになった。 ヤバい‼︎ 森本の事を考えて……これはヤバい‼︎ 俺はこうなったら出すまで治らないのは男の性だと思い、これまでのセフレの女の裸を思い出し男根を扱く シュッシュッ…ヌチャヌチャ…シュッシュッシュ……シュッシュッ…… 「くぅ~気持ち良い~~」 別れたセフレ達のデカい乳と引き締まったウエストと桃尻……喘ぐ声…。 「くっ…もう少し…で……逝きそうだ…うぅ」 ‘あぁ~いいわ…ぁん…すごっ…ああ…いい…’ そんな声を思い浮かべ扱く手を早め……射精感が込み上げ、もう少しで……逝く寸前に……喘ぐ女の顔が森本の顔に変わり…喘ぐ森本の顔がチラつき…そのまま抑え切れず 「あっ…くっ…いくっ…うっうぅ…あっくぅ」 ビチャッ…ドクンドクン…ドピュッドピュッ… 床に垂れる白濁。 「はぁはぁはぁ…気持ち良かっ…はぁはぁ」 シャワーで洗い流す時に、自己嫌悪に陥った。 色んな女の裸や声を思い描き逝くつもりが……最後の最後で森本の顔が思い浮かんだ。 森本で……逝った⁉︎ 俺はあの純粋な森本を穢してしまったようで落ち込んだ。 なぜ?森本の顔が……。 森本に対して性的な事を感じた事がないし、俺も性の対象として見た事もないはずだ。 笑顔を絶やさず良い子だとは思ってる。 ……溜まってたか? だから…近くの人間を思い浮かべた⁉︎ 前のセフレ達と別れて1ヶ月以上経つ。 そろそろ新しいセフレ達を見つけた方が良いのかもな そうしようと決め、森本への多少の罪悪感もあったが全てを洗い流すようにシャワーを浴び、煌の待つ寝室に向かった。 この時に潜在意識の奥底で、あの笑顔に癒され森本自身の存在が俺の中で大きくなりつつある事は気付かずに居た。

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