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第14話 飲み会(拓真)

その内、女の友達も加わって、何やら3人で盛り上がっていた。やたら、馴れ馴れしく、頭なでたりしていた。 触んじゃねぇ。 気になって、トイレ行く振りして、アイツの後ろを通って行く。 その時「もう、お姉さん達がイケナイ事、教えてあげたくなる〜」って聞こえたきた。 その場の飲みトークだと思っていても、ムカムカがました。とりあえず、トイレ行って落ち着こうと思って、トイレに入ったら、武史が居た。 手や顔、うがいまでしてたから、具合悪いのかと思って 「どうした、飲みすぎか?具合悪いのか?」 「あんまり飲んでないが、化粧と香水で酔ったみたいで気持ち悪い」 具合悪そうだった。 「まぁ、たぶんもう少しでお開きだから、我慢しろ」って言って、先に出て、席戻った。 席戻ったら、まださっきの女が居た。前の席の女は、どっか行ってくれたから、良かった。 ただ、両隣は、結構飲んでるみたいで、片方は、上目遣いで媚びて、肩にしな垂れかかってきて、もう片方は、やたら、自分の自慢の武器かは、知らないが、デカイ胸を押し付けてきた。女同士で牽制しあっているが勝手にやってくれって感じだ。 そんな時に、アイツと瞳が合った。アイツがすぐ瞳を逸らした。気にくわない。 俺は、それでもアイツを見てたら、武史がアイツに耳打ちして、話しだした。騒がしから、耳打ちするのは、分かるがやっぱ、ムカムカする、たぶん、武史が具合悪そうだから、心配してるみたいだ。その光景を見たくないから、今度は、俺が、瞳を背けた。 時間になり、外に出て、帰る奴、2次会に行く奴となった。アイツは、さっきの2人のお姉さんに誘われてたから、2次会に行くようだった。武史は、あれから直ぐに帰って行ったらしい。 俺は、なんか気分が乗らないから、多分、女達と楽しそうなアイツを見たくないから、この気持ちも何なのか分からないまま、ムカムカしてたから、さっきしな垂れかかってきた女が、目ざとく、外出てすぐ声掛けきたから、とりあえず、2人で歩き始めた。 そんな、俺達の後ろ姿をアイツが、切なそうな瞳で見ていたのを、知らないまま女と消えた。

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