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第35話バイト(和希)
8月も半ばに入っていた。
今日は、サークルに行ったが、拓真は、来ていなかった。この頃は、拓真もサークルに顔を出しているみたいだが、タイミングがいいのか悪いのか俺とは、会わなかった。俺も会いたいのかこのまま会わない方がいいのか分かんなくなっていた。
その代わり、バイトも一緒だからか内田と武史と過ごす時間が多い。今日もサークルで一緒でそのまま、3人でバイトに来ていた。
今日は、5時〜11時までだ。
まだ、早いから、スタッフルームで、3人で話してたら、明日香ちゃんが出勤してきた。
「皆さん、早くないですかー」
「俺達、サークル行って、そのまま来たから」
「そうなんですか?何のサークルですか?」
「言ってなかったっけ、俺達、テニスやってるんだ。本格的な感じゃないけど、楽しむ感で」
「えー楽しそうですね。和希君は、上手いの?」
「高校でもやってたから、ソコソコかな。高校の部活とは、違うから、楽しんでやってる。後、身体が鈍らないように」
「和希君ほっそいから、マッチョの和希君、想像出来ないよー。もしかして、私より腕なんか細いかもねー、比べっこしよ」
比べてみたら、やっぱ、明日香ちゃんの方が
細かった。俺も男なんだからねー。
「良かった-。比べっこして、和希君の方が細かったら、ショックで立ち直れなかったよー(笑)」
「明日香ちゃん、いくらなんでも、俺も男ですから、逆に、明日香ちゃんより細かったら、俺がショックで立ち直れないよー(笑)」
ふふふって、可愛く明日香ちゃんが笑ってた。そんな俺達を見ていた内田が「いつの間に、仲良くなったの?」
「和希君と同じぐらいに入って、苦楽を共にした仲だからねー、ね、和希君」わざと、仲よさアピールしてたから、
俺もノリで「ですねー(笑)」仲よさアピールで返した。
すっかり内田が誤解していたのは、知らないでいつものノリで戯れていた。
ついでに言うと、武史は、冷めた目でみていたのも知らなかった。
この内田の誤解が拓真を変な行動に起こさせた。
俺の知らない内に、起きた事だった。
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