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第39話 計画遂行①(拓真)
「店も混んできたから」と言って、俺達は、9時頃、店を出た。
俺は、「用があるから」って言って、中嶋達と分かれて、今は、和希のバイト先が見える近くの喫茶店にいる。
ここなら、店の出入口が見えるからだ。そして、これから、どうするか考える為だ。
まだ、1時間位あるな。よく考えて行動しないとな。バレる訳には、いかないからな。
あれから、1時間位経ったかー。そろそろかな。んーじゃあ、そろそろ、こっちも動き出すか?と思い喫茶店を出て、歩き始めた。
出入口近くの歩道の所で、寄り掛かって、スマホを弄りながら、待つ振りをしていると、出て来た。1人なのを確認して、さり気なく、
「あれ、和希達のバイト先の子だよねー、和希達待ってんだけど、まだ、かな?」
「あ、和希君のお友達ですよねー。和希君達は、まだ、後、1時間位バイトですよー。もしかしたら、もう少し掛かるかも、今日、混んでたから」
「そっか〜。別に、待ち合わせしてたわけじゃないんだけど、もし、上がりなら、一緒に帰ろうと思って、じゃあ、ま、いっかー」
「そうなんですか?結構、前に店出ませんでした?」
「内田達と分かれて、ちょっと用があったからね。で、丁度いい時間だから、和希達も上がりかな?と思って、君は、もう帰り?女の子は、早めなんだー」
店で、さり気なく上がりの時間は、内田にリサーチ済みだ。もちろん、和希達のも。
「はい、今日は、もう帰る所です。大体、こんな時間で、上がらせて貰ってるんです」
「じゃあ、危ないから、駅まで、一緒に帰ろう。俺も帰るから。後、1時間も待ってらんないしー」
「じゃあ、駅まで一緒でいいですか?」
「うん、じゃあ帰ろう」
それから駅までの短い時間をバイト先の話を聞いて、歩いて駅に向かった。
駅の改札を抜けて、
「じゃあ、気をつけて」って言って、分かれようとしたら、
「ありがとう。もし良かったら、LINE交換して貰えないかな?」
さっきまで、敬語だったのに、少し話ししただけで、何、フレンドリーになってるんだよ。代わり身早い奴。
「あ、LINE位ならいいけど。でも、和希達に交換した事言わないでね。また、色々言われるのやなんだよねー。後、ベラベラ話す子も好きじゃないしー」軽く言っておく。
「言わないよー。実は、お店来た時から、カッコいいなぁと思ってて、でも、もう、会えないと思ってたから、今、チャンスだと思って」
「分かった。じゃあ、まずLINEでいい」
と言って、俺達は、LINE交換して、その日は、分かれた。
俺は、帰りの電車で、第1段階は、クリヤーだなってニヤっと笑った。
しっかり、女から、「駅まで、ありがと💕」とLINEきた。💕がめざとくって、ウザイ。知り合ったばかりの奴に💕送る奴信用できねーし。
次は、どうすっかー。
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